アスリートはインスタントラーメンを食べてはいけない?上手く付き合うコツ
自身のチームや周りのチームで「インスタントラーメンを食べてはいけない」というようなルールがありませんか?
チームによっては食事ルールとして食べてはいけない食品がある場所も存在します。
他には、炭酸ジュースやお菓子などもよく挙げられます。
これらの食品は本当に食べてはいけないのでしょうか?
減量中等の条件によっては食べることを避けるべき食品も存在しますが、ジュニアアスリートには基本的に食べてはいけないものなど存在しないと思っています。
しかし、だからといって頻繁に食べたり、食べ方を知らずに食べているとアスリートに必要な栄養素が足りなくなってしまう可能性があります。
今回の記事では、インスタントラーメンの使い方をお伝えします。
知らないで食事の選択肢を狭めてしまわずに、知って食事の選択肢を増やし、食事を楽しみましょう!
なぜ食べてはいけないと言われるのか
チームや保護者が「インスタントラーメンは食べないで!」というのはなぜなのでしょうか?
これは、「栄養素の少なさ」や「油が多いこと」など質が良いとは言えないところにあります。
白ご飯はそれ1つでは中々進みませんが、インスラントラーメンだとそれだけでもそれなりに美味しく食べられてしまうので「おかずを付け加えなくてもよい」となってしまいがちです。
そうすることで、アスリートに必要な栄養素が全くとれなくなってしまいます。
また、ご飯食と比較すると油の量が多いため余分な栄養素をとることになってしまうのです。
一方で、非常に手軽なため「習慣化しやすい」ことも挙げられます。
食べてはいけないものがないとは言えど、習慣的に摂取してしまうとそれはスポーツ選手以前に、健康と言えないことは明白です。
加工食品はリンの摂取が多くなってしまう傾向がある
インスラントラーメンには添加物として「リン」が存在します。
表示の中に「リン酸塩」として記載されている場合が多いです。一度食べる機会があれば確認してみてください。
リンはどのような食品にも基本的には含まれている栄養素であり、不足を心配するよりも過剰を心配するような栄養素です。
過剰摂取をしてしまうと、カルシウムや鉄や亜鉛といった不足を心配する栄養素の吸収を阻害してしまいます。
特に成長期のジュニアアスリートに関しては骨のためにも十分にカルシウムの摂取をしておきたい時期です。
そのため余分なリンを過剰に摂取したくありません。
※1回のインスラントラーメンの食事で問題があるわけではありません。
あくまで習慣的な摂取はよくないということです。
どのようにインスラントラーメンを利用すればよいか
それでは、どのようにインスラントラーメンを使っていけば良いのでしょうか。
習慣的に頻繁に食べないことは前提とします。
たまに利用する場合には以下のことを意識してみてください。
① たんぱく質が不足しているので主菜類・乳類を追加
② ビタミン・ミネラル・食物繊維が不足しているので副菜類を追加
③ 油が多いため揚げ物やウィンナーやベーコンをおかずにすることは避ける
こられが基本となります。
要は「インスラントラーメンだけで食事を完結させない」ことと、「油をとりすぎない」ことがポイントです。
この3点を考慮したうえで、おすすめの食品としては、「豆腐」「納豆」「ヨーグルト」「魚肉ソーセージ」「肉や魚の缶詰」
「「野菜・きのこ・海藻類全般」を挙げます。
野菜に関しては、生野菜としてはキャベツやトマトが追加しやすいです。
色の濃い野菜が不足しやすい傾向があるため、緑黄色野菜を食べるために「冷凍野菜」を一緒に入れても良いですね!
ほうれん草やブロッコリーがあげられます。
コンビニで販売されている野菜たっぷりの汁物もお手軽でおすすめです。
また、油を摂りすぎない工夫としてノンフライ麺を選ぶことも1つです。
食べていけないものはないが頻度とバランスは大事
冒頭にお伝えしたように基本的に食べてはいけないものはありません。
しかし、頻度や何を一緒に食べるかは大切にすべきです。
この意識があれば問題ないと私は考えています。
毎日手作りで完璧な料理をつくることは非常に困難です。
たまには、簡単に済ませたいこともあります。
そのような時にこういったインスタント食品は非常に便利なのです。状況に応じて上手く活用してみてください!
執筆者
広瀬 陽香
(ひろせ はるか)
【セミナー】
・ヤングリーグ
大阪公立野球部
九州大学野球部
・水泳
選手や、ジュニア期(中学~高校生)アスリートの保護者の方など
【個人サポート】
・野球
全日本選手権出場
・バスケ
全国中学校バスケットボール大会優勝校
・陸上
日本インカレ出場選手
個人サポート・セミナーやSNSでの情報発信を通じて、ジュニア期アスリートの『成長』の大切さと”自ら考え、実践できる選手”が1人でも多く増えることをテーマとしてスポーツ栄養士として活動している。