ポイント練習で自己ベストを更新しよう! ~ペース走/距離走編~
全国各地でロードレース大会が開催されるシーズンとなりました。
特にフルマラソン挑戦は市民ランナーにとってモチベーションの維持・向上には欠かせないイベントではないでしょうか?
フルマラソン挑戦に向けて、個々に目標があると思います。完走が目的の方は40分〜60分のジョグを継続的に取り組むことから始めましょう。
一方で走力アップや自己ベストを目指すランナーにとってジョグだけのメニューでは限界があります。
そこでおすすめなのがポイント練習です!
今回の記事から3回(①ペース走/距離走、②ビルドアップ走、③インターバル走)に分けて内容を紹介します。
ポイント練習って何?
ポイント練習の定義としては、心肺機能や(脚)筋力の向上等を目的にした負荷の高い練習のことです。
つまり、走力の向上に直結する「高強度」の練習ということです.
ポイント練習は1週間のメニューの中で軸となる練習ですので、練習計画を立てる場合に目的や効果を把握して取り組むことで、練習効率も良くなります。
長距離走の代表的な練習メニュー
①ペース走/距離走
◯ペース走
「ペース走」はマラソン練習のみならず、10kmからハーフマラソン、トラックレースといった全ての長距離種目における基本的なポイント練習です。
「ペース走」とはあらかじめペースを設定し、その一定のペースで走り続けるメニューです。目的としては持久力の向上やレースを想定したペース感覚を養うことです。
走る距離は8km〜最大16km程度をマラソンペースかそれよりも少し速いペースで行います。
参考ペース(目安)
サブ4時間(5'40"/km)
8km 5'20"〜5'30"
16km 5'30"〜5'40"
サブ3時間30分(4'58"/km)
8km 4'40"〜4'50"
16km 4'50"〜5'00"
サブ3時間(4'15"/km)
8km 4'00"〜4'10"
16km 4'10"〜4'20"
※フルマラソンを想定したタイム設定
◯距離走
「距離走」とはその名の通り、20km〜30kmといった長い距離を走る練習です。
マラソン練習の定番といえるメニューです。目的としては、長距離に耐えられる身体・脚を作ることです。
また長い距離を走ることで、持久力が高まるだけでなく、長い距離に対する自信もつきます。
設定ペースは距離が長いので、マラソンペースよりもやや遅めに設定します。
参考ペース(目安)
サブ4時間(5'40"/km)
20km 5'45"前後
30km 6'00"前後
サブ3時間30分(4'58"/km)
20km 5'05"前後
30km 5'20"前後
サブ3時間(4'15"/km)
20km 4'20"前後
30km 4'35"前後
※フルマラソンを想定したタイム設定
最後まで走り切れるペースで取り組もう!
上記のペース設定はあくまで目安です。当日の体調や気象コンディションにも大きく左右されますので、最後まで走り切れるペースであることが重要です。
また、ペース走/距離走を実施するにあたり可能であれば一人で実施するより、走力が比較的近い方と集団で実施すると効果的です。
クラブの練習会やイベント(距離走)等を上手く活用しましょう!
まとめ(ポイント練習の注意点)
以上のように「ペース走/距離走」は、マラソン練習のなかでも代表的なポイント練習です。
ただ注意すべき点として、練習効果が高い反面、体にかかる負担も大きいので故障のリスクが高まります。
体はダメージを修復する時に発達します。その為には体を回復させる日を設ける必要があることから、ポイント練習を実施する日は週に1回から多くても3回までにしましょう。
また、ポイント練習を行う際は、練習前後のウォーミングアップとクーリングダウンをしっかり行うことで怪我や故障のリスクを減らすことができます。
この点は他のポイント練習においても共通するので頭に入れておいてください。
以上のことに気をつけて、持久力や走力向上やを目指す方は、定期的に取り入れていきましょう!
次回は「ビルドアップ走」についての記事になります。
執筆者
C-powerトレーナー
出雲工業高校
山梨学院大学
元JFEスチール競走
大谷 康太
(おおたに こうた)
【実績】
東京マラソン2020 エリート枠58位
全日本事業団陸上3000m障害 4位(日本人3位)
日本陸上選手権3000m 3位
ニューイヤー駅伝 出場
箱根駅伝 総合3位(5区区間2位)
全日本大学駅伝 総合3位
出雲全日本選抜駅伝 準優勝(5区区間賞)
ジュニアオリンピック3000m 10位
フルマラソン 2時間15分20秒
選手時代にC-powerにてトレーニングの大切さを知り、引退後はそのトレーニングの大切さを伝えるために、C-powerのトレーナーに転身。自らの経験をもとに、一般の方からスポーツ選手にトレーニングとランニングの指導を行っている。
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気分転換や筋肉強化など目的別のジョギングをご紹介!