間食に要注意!アスリートが避けたい食品とは?
皆さんは、学校から帰ってきた後や夕食後などの『間食』に何を選んでいますか?
考えて選ぶというより、食べたいものを食べているという選手も多いのかもしれません。
運動量の多いアスリートは、同年代の運動をしていない人と比較すると、必要なエネルギー量が上がります。また、それに伴い栄養素の必要量も多くなります。年齢や選手によっては3食で補いきれない可能性もあるでしょう。
そのため3食だけでなく、間食で何を選ぶかもアスリートにとって非常に重要です。
とはいえ、『何を選んで良いのかわからない!』という方もいますよね。
今回は何がアスリートの間食に向いていないのかをお伝えします。
間食は足りないものを補う食事
理想的な間食は、"3食で摂りきれない栄養素を補うこと"です。
一般的に、足りていない栄養素として何が挙げられるのでしょうか?
≪不足しがちな栄養素≫
・ビタミンB1
・ビタミンB2
・カルシウム
・鉄
・ビタミンC
・食物繊維
これらの栄養素は不足しがちな可能性があります。
(食事摂取基準と国民健康栄養調査の栄養摂取状況の平均値と中央値を比較)
反対に、栄養素の中で「脂質」は不足していないことがほとんどです。
しかし、間食といえば真っ先に出てくるのが"お菓子"です。
例えば、ポテトチップスはどうでしょうか?
栄養価は以下の通りです。
みてわかるようにポテトチップスには「脂質」が非常に多く含まれています。
ポテトチップスを食べることが"3食で摂りきれない栄養素を補うこと"にはならなさそうですね。
また、「塩」と「油」の組み合わせは、手が止まらなくなってしまいます。
ポテトチップス1袋(60g)と、同じカロリー数の白ご飯200g(コンビニおにぎり約2個)を考えるとポテトチップス1袋はペロッと食べられても、白ご飯はこんなに食べられないと思いませんか?
それだけ簡単に食べられてしまう美味しいお菓子ですが、頻繁に間食にしていると、不足している栄養素は補えず、脂質の過剰摂取につながります。
間食に向いていない食品
上記をみるとわかるように間食に向いていない食品は『油』の多いものです。
例を挙げると、スナック菓子全般、焼き菓子、チョコレート、クリーム系の菓子パン等「油で揚げたもの」や「生クリームを使用したもの」は頻繁に食べる間食から外す方がアスリートの丈夫な身体づくりをサポートしてくれます。
脂質をとりすぎると何がダメなのか
3食で十分にとれている「脂質」を間食でとってしまうことで過剰になってしまいます。
脂質は3大栄養素の中で消化に最も時間がかかります。
そのため、大事な3食が入りにくくなり必要な栄養素を取り入れることができなくなる可能性があります。
また、脂質は3大栄養素の中で1g当たりのエネルギーが最も大きいためカロリーオーバーにもなりやすいです。
それを繰り返すうちに脂肪量が増え、重い身体へと変わってしまう可能性もあります。
(脂質は決して、悪者ではありません。3食では適正量をとりましょう。)
ポテトチップスもチョコも食べたい時はある、間食として理想的なものはわかっていても、食べたい時はあります。
そんな時は食べるタイミングを考えてみましょう。
お菓子を食べると良くないタイミング
■3食の食事の前
■寝る前(夕食後の間食)
■練習や試合後
このタイミングで間食をしてしまうと、3食が十分に食べられず成長の邪魔をしたり、身体が回復するタイミングに適当な食べ物を食べられないことによってアスリートに適切な身体作りや疲労からの回復がうまくいかない可能性があります。
食べてはいけない食品はこの世にありません。
ですが、その頻度や量は調整する必要があります。
そうすることでアスリートに必要な身体づくりが少しずつできてきます。
次回は、アスリートの間食にむいている食品をお伝えしていきます。
執筆者
広瀬 陽香
(ひろせ はるか)
【セミナー】・ヤングリーグ
大阪公立野球部
九州大学野球部
・水泳
選手や、ジュニア期(中学~高校生)アスリートの保護者の方など
【個人サポート】・野球
全日本選手権出場
・バスケ
全国中学校バスケットボール大会優勝校
・陸上
日本インカレ出場選手
個人サポート・セミナーやSNSでの情報発信を通じて、ジュニア期アスリートの『成長』の大切さと”自ら考え、実践できる選手”が1人でも多く増えることをテーマとしてスポーツ栄養士として活動している。