ポイント練習で自己ベストを更新しよう! ~インターバル走編~
前回の記事では、市民ランナーから初心者の方にも取り入れやすく、スタミナ養成とスピード養成ともに効果を得られる「ビルドアップ走」について紹介しました。
今回は「インターバル走」について話したいと思います。
様々な効果を得られるポイント練習!
③インターバル走
「インターバル走」とは一定の間隔で「速く走る=疾走区間」と「ゆっくり走る=休息区間」を繰り返すトレーニングで、上級者ランナーが多く取り入れているポイント練習です。
最大酸素摂取量の向上や脚筋力の強化などさまざまな効果を得られるため、強化練習として組みやすい定番メニューです。
インターバル走は疾走区間では全力に近いペースで走るので、脚筋力の強化や効率の良いランニングフォームに改善させたい場合に有効です。
さらに、一番のメリットとしては最大酸素摂取量(Vo2max)を最大限に向上させることです。最大酸素摂取量とは運動中に体内に摂取できる酸素の単位時間あたりの最大値を表すものです。
つまり、最大酸素摂取量が高いランナーほど、多くの酸素を体内に取り込むことができるので記録向上が望めます。
インターバル走は循環器系への負荷が大きくなりますが、その分酸素を取り込む能力を鍛えることができるため、最大酸素摂取量の向上につながります。
インターバル走の練習メニュー例
一口にインターバル走と言ってもインターバル区間の距離は、
ショート(200m〜800m)、
ミドル(1000m〜2000m)、
ロング(3000m〜5000m)
と様々な組み合わせが可能です。
今回はインターバル走の実施例で代表的なメニュー「400m」と「1000m」について紹介します。設定ペースについてはサブ3時間〜3時間30分の目標タイムで記載しています。
400mと1000mの実施例
ショートインターバル走では、スピードの向上や効率の良いランニングフォームを身につける目的で実施しましょう。
ミドルインターバル走では、距離が長くなる分、心拍数が高い状態を持続させて走るので速いペースを維持する能力、つまりスピード持久力を高める目的で実施すると効果的です。
これからインターバル走を取り入れたい方は、短い距離から始め、徐々に距離を延ばしていくようにしましょう。
本数においても、慣れるまで少ない本数で行い、徐々に本数を増やしていく流れが良いと思います。
タイム設定はあくまで目安です。
「きついけど、こなせる」ちょうど良い設定ペースをみつけて取り組んでみてください。
また、ショートインターバル走は、距離走を実施する前日か2日前に取り入れると動きに刺激が入るので、メニューの組み合わせとしてはおすすめです!
十分な回復期間を設けよう!
以上のように、「インターバル走」は高い効果が期待できる練習方法ですが、他のポイント練習と比較しても身体への負担が大きいトレーニングです。
そのため、トレーニング後は疲労の回復に努めることが大切です。1週間に何度も実施するようなトレーニングではないので基本的には週1程度に抑えるようにしましょう。
インターバル走をポイント練習として上手く活用することで、目標のレースで記録向上につなげましょう!
まとめ
3回に分けて紹介しました「ポイント練習」の内容はいかがでしたか?
今回の記事で紹介した
①ペース走/距離走
②ビルドアップ走
③インターバル走
それぞれの内容と目的や効果を把握して、ご自身のトレーニングメニューに取り入れてみてください。
そうすることで、日々のトレーニングがより充実したものになり、効果も実感できると思います。
ロードレースやフルマラソンの自己ベスト更新を目指して頑張りましょう!
執筆者
C-powerトレーナー
出雲工業高校
山梨学院大学
元JFEスチール競走
大谷 康太
(おおたに こうた)
【実績】
東京マラソン2020 エリート枠58位
全日本事業団陸上3000m障害 4位(日本人3位)
日本陸上選手権3000m 3位
ニューイヤー駅伝 出場
箱根駅伝 総合3位(5区区間2位)
全日本大学駅伝 総合3位
出雲全日本選抜駅伝 準優勝(5区区間賞)
ジュニアオリンピック3000m 10位
フルマラソン 2時間15分20秒
選手時代にC-powerにてトレーニングの大切さを知り、引退後はそのトレーニングの大切さを伝えるために、C-powerのトレーナーに転身。自らの経験をもとに、一般の方からスポーツ選手にトレーニングとランニングの指導を行っている。
ポイント練習で自己ベストを更新しよう!~ビルドアップ走編~
ポイント練習で自己ベストを更新しよう! ~ペース走/距離走編~