運動中の水分補給が変わる!アスリートが実践する効果的な水分補給法とは?
「のどが乾いたら水分を摂取する」これは当たり前ですよね。
ですが、のどが渇いたという状態では既に遅いのです。
「もう体の水分が少ないよ」というサインが出ている状態であり、この時点でパフォーマンスは落ち始めています。
パフォーマンスを維持するためには、水分の不足状態をつくらないことです。
食事内容は意識をしていても、水分まで意識をしている選手は多くいません。
周りのアスリートとの差はここで生まれます。
この記事を読んで、水分摂取を自分のものにしてライバルと差をつけましょう!
水分の働き
水分の働きとして、大きく2つ役割があります。
血液の一部として栄養素・酸素を全身に運ぶ
水分を含む体液の1つに「血液」が挙げられます。
血液は、栄養素・酸素を運ぶという役割を担っています。
水分不足により「自分のパフォーマンス向上のために摂った栄養素や酸素が全身に行き渡らない」なんてことは防ぎたいですね。
体温調節
また、水分摂取による体温調節については特に注意してほしいことです。
これは熱中症とも関係します。
アスリートのように運動量が多いと、それに伴って発汗量も多くなります。
体温を外に逃がそうとしている証拠です。
しかし、そのもとになっている水分が不足すれば、汗をかけず、熱が体の中にこもっていき熱中症を引き起こす可能性が高くなります。
また、水分摂取が上手くできないことにより、脱水症状として脱力感・頭痛・吐き気・めまいなどがでてくる可能性があります。
未然に防ぐためには、量とタイミングを考えた水分摂取を行うことが必須です。
自分に必要な水分を把握しよう
練習や試合がない状態でも、1日当たり約1000~1500 mlの飲料による水分摂取が必要です。
その理由として、水分摂取は排出量と同じ量を摂取することを基本としているためです。
下の表に1日に排泄される水分と摂取される水分の目安を載せています。
練習や試合がない日、日常生活の中で1日1000~1500 ml飲めていますか?
案外意識していないと飲めていないという人が多いです。
まずは、500 mlのペットボトルを2本は飲むように意識づけましょう。
練習や試合のある日であれば、上記の必要量に加え、運動時間1時間当たり約500 ml~1000 mlの飲料による水分摂取が必要です。
その理由としては、アスリートの発汗量が1時間当たり500 ml~1000 mlであり、発汗量と同じ量を摂ることで体温の上昇を抑えることができるためです。
「1回の運動で」と言われると摂れているかもしれませんが「1時間で」となると中々難しそうです。
練習や試合中も水分へ意識を向けてみましょう。
タイミングを見誤ってはならない
普段の生活で起床時・就寝前・食事(3食ごと)・入浴の前後などいつもの生活に水分摂取の時間をとりいれましょう!
それが習慣化への第一歩です。
練習や試合での摂取は、1時間当たり200 ml~250 ml(コップ1杯)の水分摂取を2~4回にわけて、合計約500 ml~1000 mlになるように飲むイメージです。
水分をこまめに摂取する理由としては、以下の2つが挙げられます。
①余剰分が尿にでてきてしまう
一度にたくさん飲むことで吸収しきれなかった余分な水分が尿に出ていってしまいます。これでは体温調整するための水分摂取の意味がありません。
②消化不良の原因
のどが渇いていると一度に多くの量を飲む傾向があります。
一度に多く飲みすぎると消化液が薄まり、その後の食事の消化が上手くいかないということにもなりかねません。
また、運動前には十分に体を潤しておくため250 ml~500 mlを1回~2回に分けて飲むのが良いでしょう。
量だけでなく、そのタイミングも重要になってくるため、必要な量をただクリアできれば良いというわけではありません。
こまめに水分摂取を行うことが、効率の良い水分摂取となります。
但し、同じ水分でも砂糖の多いような飲み物(スポーツドリンクを除く)は糖分の過剰摂取に繋がり、集中力の欠如を引き起こす可能性もあるため運動前・運動中は避けましょう。
これらを実践することによりパフォーマンス維持が可能になります。
水分摂取を制し、周りとの差をつけて一流アスリートになりましょう!
執筆者
広瀬 陽香
(ひろせ はるか)
【セミナー】
・ヤングリーグ
大阪公立野球部
九州大学野球部
・水泳
選手や、ジュニア期(中学~高校生)アスリートの保護者の方など
【個人サポート】
・野球
全日本選手権出場
・バスケ
全国中学校バスケットボール大会優勝校
・陸上
日本インカレ出場選手
個人サポート・セミナーやSNSでの情報発信を通じて、ジュニア期アスリートの『成長』の大切さと”自ら考え、実践できる選手”が1人でも多く増えることをテーマとしてスポーツ栄養士として活動している。