転倒予防に必要な2つのこと

記事

「生涯自分の足で歩きたい」これは多くの方の願いだと思います。


皆さんは転倒予防のためになにか努力をされていますか?


ウォーキングや筋トレ、ストレッチなどを一人でやったり、教室に行ったり、またはジムでパーソナルトレーニングで鍛えたりしている方もいらっしゃると思います。


転倒予防に必要なことを2つお伝えします。

体力をつける


当たり前なことかもしれませんが、1つ目は体力をつけることです。


体力がないと、疲れて体が丸まるような姿勢になってしまいます


この姿勢が転倒を引き起こす原因の1つになります。


丸まると背骨が後湾(こうわん:脊柱が前に倒れている状態)します。


すると、次は骨盤が後傾(こうけい:後ろ側に傾いている状態)します。


骨盤が後傾すると、がに股になってしまいます。


皆さんもがに股になって試しに歩いてみてください。


がに股になると、踵を引きずりながら足を前に振り出す動作になってしまいます。


転倒時はつま先があがらないため、つまずくことが多いです。


多くの方が足を振り出したとき(足が前に出た時)につま先をあげないといけないと思っています。


足を振り出している時は足が浮いており、その時につま先をあげるのではタイミングが遅くなってしまいます。


つま先をあげるタイミングとしては、足が後ろから前にでる瞬間です。


この時に足を引きずりながら前に出すと、床にひっかかり、転倒につながってしまいます。


姿勢が良いと、つま先が自然にあがってくれます。


そのため、元気に堂々と歩いていると、自然につまずくことは少なくなります。

歩くこと


2つ目は姿勢良く歩くことです。


理屈は1つ目と同じなのですが、元気に歩いていても姿勢が悪いと、1つ目の理由と同じで足がひっかかります。


姿勢が正しいと骨盤がまっすぐになり、股関節の伸展(後ろにいく動作)がでます。この股関節の伸展動作がとても重要です。


足が伸展して最後まで後ろに伸びるとなぜ良いのかを説明します。


歩行動作は反射運動です。「この動きの次はこうなる」と決まっているのです。


そのため、その動作の1つ前の動作が重要になってきます。

例えば、【足を地面に着く】動作の前は【足を振り出す】動作です。


【足を振り出す】動作の前は【足を後ろで蹴る】動作です。


【足を後ろで蹴る】動作は踵から浮いて、つま先で地面を蹴ります。


つま先で地面を蹴ると、振り出す時につま先が自然とあがるパターンが人間には組み込まれています。


そのため、歩く時は足を後ろまで蹴る動作が重要となります。


そして、足を後ろに引くためには骨盤が起きていないとできません。


さらには骨盤をおこすためには背骨(姿勢)が正しくないとできません。


つまり、つま先がひっかかる時は姿勢が崩れているときなのです。


その対策としては姿勢を正すことが大事になってきます。


そして姿勢が正しい時は元気な時ですよね。


もちろん、転倒を完全にゼロにすることは難しいかもしれません。


地面の凸凹、滑る床、不意な方向転換など周りの環境によって、転倒のリスクが高まることもあります。


また、気持ちが沈んでいる時や忙しくて気持ちがイライラしている時なども、注意力が低下して転倒のリスクは高まります。


若いときは転倒しかけても立ち直れる素早い能力があります。


しかし、その能力は年齢とともに衰えてきます。


少しでもリスクを減らすためにも元気に姿勢良く歩きましょう。


そして、いつまでも姿勢良くいられるように適切な運動を続けていきましょう。


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執筆者 

服部 融法(はっとり ゆうほう)


合同会社HATTORI project 代表社員

リハビリ&トレーニング C-power 代表

理学療法士

JATI・ATI

JHBA認定アドバンスメンタルトレーナー

保健体育教員免許


海外での柔道指導、高校保健体育科の教諭、病院でのリハビリ科勤務。さまざまな分野の経歴を持つ異色のトレーナー。

現在は不調がある方や高齢者からスポーツ選手まで幅広く

リハビリトレーニングを行っている。

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