足を鍛えよう
「いつまでも自分の足で歩きたい!」年齢とともに誰もが思うところです。
病院でもよくしっかり足を鍛えてくださいね、と言われることがあると思います。
では足のどこをどうやって鍛えたらいいのでしょうか?
そこでまず、「歩く」という動作を考えてみましょう。
歩く動作とは
「足をあげて歩きましょう」とよく言いますが、実際に足(大腿)をあげて歩いている人を見かけるでしょうか?
歩くときは足を上にあげるのではなく振り出して進みます。その振り出した足を地面に着いて体重を乗せます。
そして反対の足を振り出します。その繰り返しです。
そして足を振り出すきっかけとなる動作は地面についている足を後ろに蹴る動作となります。この動作で進んでいます。
では、「蹴る」という動作はどこの筋肉を使っているのでしょうか?
それはお尻(殿筋)ともも裏(大腿二頭筋)です。
つまり、しっかり歩くためにはお尻ともも裏を鍛えることが大事になります。
歩きに必要な運動
先に述べたお尻ともも裏を鍛える運動の代表的なものの一つはスクワットです。
スクワットと聞いてどんなイメージを持っていますか?
「しんどい」「膝が痛いからできない」「膝を痛めそう、、、」
そんなイメージからスクワットを敬遠する方は少なくないと思います。ただ、スクワットはとても体に良い運動です。
スクワットの効果として下半身の筋力強化と股関節の柔軟性向上、さらに背骨の柔軟性向上に繋がります。
ただし、正しいやり方で行わなければいけません。
スクワットの正しいやり方は、しゃがんだ際に膝が自分のつま先からでないようにすることと、背中をしっかり反ることです。
分かりやすく言うと、椅子から立ち上がる時お辞儀をしながら膝が前に出ないように立ち上がり、
そして、お辞儀をしながらお尻を後ろに引くように座る動作です。
つまり、日常においてもスクワットができるのです。
スクワットは正しく行えば膝を痛めることにはなりません。
慣れないうちはしゃがんだ時に後ろに転びそうになりますので、何かをつかんでしゃがむことをお勧めします。
股関節が硬い方もスクワットを繰り返すことで柔らかくなっていきます。
正しい歩きを手に入れよう
スクワットで下半身を鍛えたら、次は正しい歩き方を知りましょう。
イメージとしては、立ち止まっている状態で後ろから軽く押されます。押されて前に倒れそうになると足が出ます。
その状態のまま進んでいきます。これが「歩行」です。
立ち止まっているところから足を前に出すのではなく倒れこみながら足が前にでるという状態です。
「歩く」という動作は、人間誰もが行う動作ですが、人生においてきちんと習うことはありません。
知らないうちに間違った「歩行」を身に付けています。
そうは言っても常に正しい歩き方でいられるわけではありません。
「寒い時背中を丸めてしまう」「落ち込んでいる時下を向いている」「重い荷物を持っている時全身に力が入っている」など
常に正しい歩き方をしないといけないわけではありません。正しい歩き方を知ってできる限り正しく歩くことが大事です。
姿勢と歩行は「習慣」です。最初は意識して行い習慣化するように取り組んでいかなければいけません。
そして習慣化するために継続しなければいけません。継続することが一番大変です。
そのためには「将来背中を丸めて歩きたくない」という強い思いを持っておくことです。
年をとってもきれいな姿勢で元気に歩き続ける身体を目指していきましょう。
執筆者
合同会社HATTORI project 代表社員
リハビリ&トレーニング C-power 代表
理学療法士
JATI・ATI
JHBA認定アドバンスメンタルトレーナー
服部 融法
(はっとり ゆうほう)
【著書】
一瞬で心が変わる!
=良いも悪いも思い込みは現実になる=
著者 服部融法(C-power代表)
林原慧未子(ホリステックブレイン学院校長)
海外での柔道指導、高校保健体育科の教諭、病院でのリハビリ科勤務
さまざまな分野の経歴を持つ異色のトレーナー
現在は不調がある方や高齢者からスポーツ選手まで幅広くリハビリトレーニングを
行っている。
スポーツ障害の考え方
「無理なトレーニング」part1