その疲労感にストップを。疲労回復をクエン酸で行うコツ

以前に疲労回復の記事で、少しだけクエン酸についてご紹介をしました。
今回は、クエン酸についてさらに詳しくお伝えします。
そもそもクエン酸ってなに
「クエン酸回路(TCAサイクル)」というエネルギー代謝をまわす回路があります。
クエン酸は、その回路をまわすために必要な物質の1つであり、回路を回す中心的な存在で体内で重要な役割を果たしています。
細胞の中でこの回路がまわることで、私たちが体を動かすためのエネルギーがつくられます。
また、クエン酸は食欲増進にも関係していて夏場によく重宝されます。
サプリや栄養機能性表示食品でもよく見かけることもありますが、食品にも含まれています。
「酸っぱさ」が特徴の成分なので、柑橘類(レモン・みかん・グレープフルーツ等)や梅干しが代表的です。
なぜクエン酸が疲労回復に役立つのか
クエン酸が疲労回復と関係していることは多くの方が知っていることかもしれません。
しかし、体内でどのようにして疲労物質と関係しているのかを知らない方が多いのではないでしょうか。
クエン酸は、乳酸の濃度を低くすることが知られています。
乳酸はアスリートのように過度に運動を行った際などに、生成される物質です。
この乳酸成分を分解したり、エネルギーをつくってくれるのがクエン酸です。
また、クエン酸には摂取したマグネシウムやカルシウムなどのミネラルを効率的に吸収しやすくしてくれます。
キレート作用といい、疲労物質を分解して体内の蓄積を防いでくれます。
クエン酸の効果的な摂取方法やタイミング
クエン酸はサプリメントで摂取するアスリートもいます。
運動前と運動後どちらにとるのが効果的なのでしょうか?
疲労回復なので、運動後にとったほうが良いと思われるかもしれませんが、実は運動前がおすすめです。
上記で説明したように、クエン酸はエネルギーをつくってくれる役割を果たしているからです。
運動前にクエン酸を摂取することで、疲労物質の分解が運動中に促進されるため、翌日に疲れを残さずに、強度の高い運動を継続することが期待できます。
クエン酸を含む食品を日常的に食べることが難しい場合は、サプリメントを使用することも1つです。
クエン酸の粉末を水に混ぜるだけでも、すっきりして飲みやすく、おすすめです。
コップ1杯の水(200~250ml)にクエン酸を2.5gほど入れて飲むのがおすすめです。
継続的な摂取が大切ですので、スポット的にではなく毎日の摂取がよいと思います。
また、クエン酸は一度にたくさんとっても体内に溜めておくことはできないので、1日の中で3回ほどに分けて摂取しておきましょう。
まとめ
自分で摂取する成分が体にどんな影響があるのか、知ることも大切だと思います。
疲労が溜まりすぎると、いつもの自分のパフォーマンスを発揮することが難しくなります。
クエン酸などを摂取しながら、疲労物質を分解していきましょう。
執筆者
【セミナー】
日本少年野球連盟、東京都軟式野球連盟
ヤング・ボーイズチーム、大阪公立野球部、九州大学野球部
J-STARプロジェクト JHAエリートアカデミー
(公益社団法人日本ホッケー協会が実施する育成プログラム)
【個人サポート】
野球:ボーイズ・シニア・ヤング・部活動
バスケ:全国中学校バスケットボール大会優勝校
サッカー:高校新人戦兵庫県大会優勝
スターティングメンバー
陸上:日本インカレ出場選手
フィギュアスケート:ジュニアオリンピック出場選手
ホッケー:オリンピック出場選手
個人サポート・セミナーやSNSでの情報発信を通じ、ジュニア期アスリートの『成長』の大切さと”自ら考え、実践できる選手”が1人でも多く増えることをテーマとしてスポーツ栄養士として活動している。