アスリートのためのファストフードの選ぶコツ

前回の記事では、ファストフードの栄養価から、体作りやパフォーマンスに関係があることがわかりました。
今回は、ファストフードを食べる際に気を付けたい選び方についてお伝えします。
頻度やタイミングだけでなく何を選ぶかで、ファストフードの良くない点を補うこともできます。
ファストフードでは何を選ぶ
選ぶ際は、ファストフードの懸念点である「脂質量」を減らし、「野菜量」を上げることをポイントとして選ぶようにしてみましょう。
まず、脂質量に関してはファストフードのチェーン店であればネットで調べると成分表示の一覧がでる場合が多いです。
その一覧の中で、脂質量がなるべく少ないものを選ぶように心がけてみましょう。
また、ハンバーガーのセットであれば、ポテトを葉野菜のサラダに変えたり、ジュースを果物100%ジュースに変えることで、炭水化物(主に糖質)しか入っておらずビタミン・ミネラルなどの微量栄養素が入っていない飲み物を、より栄養素が含まれている飲み物に変えることもできます。
間食なしで1日3食の場合は、中学生以上のアスリートであればタンパク質量は1食「20g以上」含んでいるものを選びましょう。
万が一、間食として練習後に食べる場合は、脂質は最も少なく、炭水化物がなるべく含まれているものを選びましょう。
脂質量は摂取カロリーにもよりますが、1食1000kcal摂取の場合は、脂質の割合がPFCバランスに従い全体の20%~25%とし、1食「22~28g」ほどにおさえられるとよりよいです。
※PFCバランスとは:健康的な食生活を送るために必要な三大栄養素「タンパク質・脂質・炭水化物のバランス」のこと。
まずは、成分表示をみることを意識づけてみてください。
炭水化物量が足りない場合は追加を
ファストフードを3食のうち、どこかの食事として摂取する場合、脂質量を落とすために「ハンバーガーとサラダと100%ジュース」にすると、炭水化物量が落ちてしまいます。
多くのハンバーガーでは、おにぎり1個~1個半ほどの炭水化物量(主に糖質)です。
そのため、選手の年齢や運動強度や時間によっては、全く足りない場合があります。
例えば、野球をしている中学生ではおにぎり2.5個~3.5個分の炭水化物量(主に糖質)が必要です。
(※選手によって個人差があります)
その場合、ファストフードでは取り切れないため、コンビニ等でおにぎりを選び追加することが必要です。
おにぎりを選ぶ際、ファストフードである程度脂質量をとっている場合は、マヨネーズや脂身の多いお肉の具材は避けられるとよいでしょう。
食べていけないものはない
体によくないとされているものは「なぜ体に悪いといわれるのか?」を理解し、それをなるべく抑えることがコツです。
このように、栄養を知ることで食事選択の幅も広げていくことができます。
ぜひ参考にしてみてください。
執筆者
【セミナー】
日本少年野球連盟、東京都軟式野球連盟
ヤング・ボーイズチーム、大阪公立野球部、九州大学野球部
J-STARプロジェクト JHAエリートアカデミー
(公益社団法人日本ホッケー協会が実施する育成プログラム)
【個人サポート】
野球:ボーイズ・シニア・ヤング・部活動
バスケ:全国中学校バスケットボール大会優勝校
サッカー:高校新人戦兵庫県大会優勝
スターティングメンバー
陸上:日本インカレ出場選手
フィギュアスケート:ジュニアオリンピック出場選手
ホッケー:オリンピック出場選手
個人サポート・セミナーやSNSでの情報発信を通じ、ジュニア期アスリートの『成長』の大切さと”自ら考え、実践できる選手”が1人でも多く増えることをテーマとしてスポーツ栄養士として活動している。
外食でもアスリートに必要な食事をとれる!外食を選ぶときの工夫