ジュニアプロテイン何をみて選ぶ!?選び方のコツを教えます

前回はジュニアプロテインの必要性をお伝えしました。
今回はジュニアプロテインを必要と感じた方に、選ぶ際のポイントをお伝えします。
栄養素の種類の多さに騙されない
栄養素の種類の多さをみて商品を選ばれる方もいるのではないでしょうか?
例えば「〇種類のビタミンやミネラル配合」と記載されているものもあります。
しかし、その内容量をみると、ある身近な食品を1品食べればそれで満たせる量であったり、普段食事を摂っていれば不足の可能性が低い栄養素が入っている場合もあります。
単に種類が多いものではなく、その量や摂りにくいビタミン・ミネラルが入っているかどうかを確認してみてくださいね。
記載にすぐに飛びつかずに専門家に相談することも大切です。
ジュニアプロテインを選ぶコツは3つ
では、どこをみてジュニアプロテインを選ぶとよいのでしょうか。
今回は大きなポイントになる3つをお伝えします。
タンパク質の量
通常の中学生だと、1日に約55~65gのタンパク質が必要になります。
アスリートである場合、中学生以上は特に一般の同世代と比較すると、約1.5~2倍のタンパク質量を必要とします。
そのため、タンパク質量がしっかり含まれているものを選びましょう。
10g程含まれていれば、牛乳1杯(200ml)とあわせて摂ると、約17gの摂取となり、肉や魚約1人前(タンパク質20gとして)の量を摂取できます。
また、タンパク質の種類として、「ホエイ」「カゼイン」「ソイ」があります。
ホエイ・カゼインは動物性のタンパク質、ソイは植物性のタンパク質です。
普段、牛乳やホエイやカゼインのプロテインでおなかを壊している場合はソイがよいでしょう。
ホエイは吸収が早く、トレーニングを行っている選手は、特におなかに問題なければおすすめです。
カルシウムとマグネシウム
カルシウムは中学生の必要量が一生の中で最も多いです。
12~14歳では1000㎎が推奨量となり、牛乳だけで摂ろうとすると約5杯摂取が必要です。
そのため、特に成長期は意識的に摂取する必要がある栄養素です。
ジュニアプロテインでは、多くのプロテインに必要な量のカルシウムが含まれていることが多いですが、マグネシウムには差があります。
マグネシウムも骨の材料であり、カルシウムの吸収と大きく関わっています。
マグネシウムはカルシウムと同じく、骨の生成を助ける働きがあります。
カルシウムとマグネシウムは濃度が一定になるように調節されているため、どちらも一緒に摂取することが大切です。
カルシウム:マグネシウム比率を2:1の割合で摂ることが現時点では理想とされています。
そのためこの割合であるかも、みるべきポイントです。
具体的には、
【カルシウム200㎎(牛乳1杯分200ml相当):マグネシウム100㎎】や
【カルシウム400㎎:マグネシウム200㎎】といったものです。
カルシウムだけを意識をして摂っていると、濃度が偏るため、余分なカルシウムが排出されてしまいます。
せっかく意識的に摂っているのに、もったいないですよね。
人工甘味料の有無
飲む頻度が高い場合は特にみてほしい部分です。
人工甘味料は砂糖と比較し、少量で強い甘みを出せるため、子ども用のプロテインで使用されていることが多くあります。
具体的には、アスパルテーム、アセスルファムK、スクラロースです。
これらは人工的に作られた人工甘味料です。
それに対し、同じ添加物ではありますが、「ステビア」は植物性の甘味料です。
ステビアはWHO(世界保健機関)をはじめ、世界で安全性が認められており、人間において長い食経験がある「既存添加物(天然添加物)」として日本でも使用が許可されている甘味料です。
甘みも、人工甘味料ほど強いものではありません。
自分の目でみて相談をしてプロテインを選ぶ
ジュニアプロテインは「有名だから」「先輩が使っているから」「良いって聞いたから」ではなく、成分表示もしっかりと自分の目で確認しましょう。
このような補助食品は、うまく取り入れることで、アスリートに必要なエネルギーや栄養素を必要な形で摂取することができます。
また、不安な場合はなるべく専門家に相談してからの摂取をおすすめします。
執筆者
【セミナー】
日本少年野球連盟、東京都軟式野球連盟
ヤング・ボーイズチーム、大阪公立野球部、九州大学野球部
J-STARプロジェクト JHAエリートアカデミー
(公益社団法人日本ホッケー協会が実施する育成プログラム)
【個人サポート】
野球:ボーイズ・シニア・ヤング・部活動
バスケ:全国中学校バスケットボール大会優勝校
サッカー:高校新人戦兵庫県大会優勝
スターティングメンバー
陸上:日本インカレ出場選手
フィギュアスケート:ジュニアオリンピック出場選手
ホッケー:オリンピック出場選手
個人サポート・セミナーやSNSでの情報発信を通じ、ジュニア期アスリートの『成長』の大切さと”自ら考え、実践できる選手”が1人でも多く増えることをテーマとしてスポーツ栄養士として活動している。