筋肉をつけるために必要なことを徹底解説①
『筋肉をつけたい!』
『もっとパワーをつけたい!』
このような想いを持つアスリートは沢山いるかと思います。
・ひたすらにトレーニングをする
・負荷をかけまくる
・プロテインを飲む
・鶏むね肉を食べる
これらのことをすると筋肉は増えるのでしょうか?
これから全3回の記事をみることで、どのようにすれば筋肉をつけることができるのかが分かります。
今回はトレーニング方法についてお伝えします。
筋肉をつけたいなら筋肥大を起こすべし
筋肉は筋線維という細い筋細胞が何千本も束になりできています。この筋線維が肥大し、体積が増加することを筋肥大といいます。
トレーニングなどで負荷をかけ刺激を受けた筋肉は、筋線維の一部がこわされ、そこに適切な栄養と休養を与えることにより、こわれた部分が再合成されます。
このとき筋線維は以前よりも少し太くなって修復されます。これを超回復ともいい、この修復を繰り返すことで筋肉は肥大を続け、筋肉がついていく仕組みです。
しかし、一回きりの負荷では筋肥大を起こすことは難しく、同じ負荷・重量でトレーニングを繰り返していても、徐々に筋肉が慣れてしまい筋線維がこわれにくくなります。
筋肥大を起こすためには筋肉への刺激が必要なので、少しずつトレーニングの強度を上げていくことが大切です。
筋肥大を起こすトレーニングのコツ
①セット数を増やしインターバルは短く
ただがむしゃらに回数を行うだけの筋肉トレーニングでは効果が上手くでにくい可能性があります。
筋肥大に効果的な方法は10回程度を1セットとし、回数を増やすのではなくセット数を増やすこと、そしてそのセット間のインターバルを短縮することが大切です。
②スロートレーニング
高強度の運動を短時間で追い込むほうが、筋肥大には有効ですが、器具を使用することが多くなるため、怪我の危険性や、トレーニングに慣れていない場合は身体を上手く使えず痛めてしまう可能性もあります。
そこでおすすめなのがスロートレーニングです。
スロートレーニングとは、筋肉の発揮張力を維持しながらゆっくりと動作するレジスタンス運動(筋肉に抵抗をかける動作を繰り返し行う運動)のひとつの方法で、比較的軽めの負荷であっても、ゆっくりと動作することで大きな筋肥大・筋力増強効果を得ることができます。
自身の体重を用いて手軽に行えるスクワットや腕立て伏せがおすすめで、なかでも「3~5秒かけて上げて、3~5秒かけて下げる」というのがスロートレーニングでは一般的とされています。
さらに、肘や膝を伸ばしきらないノンロックという動作と組み合わせるとより高い効果が期待できます。
例えば、スクワットなら立ち上がり切らずに再びしゃがみ込むということです。しゃがみ込む深さをより深くする、なにか負荷がかかるものを持って行うなど工夫をしてもいいでしょう。
このようにトレーニングの動作を工夫することで、軽い負荷でも効果的に筋肉を増強させることが可能となります。筋肉を休ませないよう常に動作中は力を入れ続け、ゆっくりと行ってみてください。
筋肉はすぐにはつかない!長期的にみる
筋肥大のメカニズムを考えると少なくとも3か月、理想的には4か月ほどの期間が必要といわれています。
筋トレを始めてすぐは筋肉が張っており、大きくなったかな?と思うことがあります。これは、重いものを持ったあとや長時間歩いたあとに腕や脚が張ったような感覚と似ていて、筋線維が破断されるときに発生する一時的なものであり、その後に起こる回復の前兆といえます。数日たつと元のサイズに戻ってしまうので、筋肥大を目指すのなら長期的なトレーニングを行いましょう。
何でも、“継続は力なり”です。
出典:厚生労働省e-ヘルスネットスロートレーニングとは
執筆者
広瀬 陽香
(ひろせ はるか)
【セミナー】
・ヤングリーグ
大阪公立野球部
九州大学野球部
・水泳
選手や、ジュニア期(中学~高校生)アスリートの保護者の方など
【個人サポート】
・野球
全日本選手権出場
・バスケ
全国中学校バスケットボール大会優勝校
・陸上
日本インカレ出場選手
個人サポート・セミナーやSNSでの情報発信を通じて、ジュニア期アスリートの『成長』の大切さと”自ら考え、実践できる選手”が1人でも多く増えることをテーマとしてスポーツ栄養士として活動している。