生理痛のお悩みにおススメのツボ5選
女性は月経のために、体の中では女性ホルモンのバランスが常に変動していて、毎日を同じ体調で過ごすというのは簡単なことではありません。
月経がはじまってから閉経までの約40年間、それと付き合っていくわけですから、少しでも毎日を気持ちよく、楽に過ごせるよう「ツボ」を知っておくと良いと思います。
今回は特に「生理痛」がつらい方のためのツボを5個ご紹介します!
ツボとは?
東洋医学の歴史は数千年、その長い年月をかけて研究されてきたのが「ツボ」です。ツボは体のあちこちにあらわれる「反応点」とも言い換えることができます。
胃もたれや食欲不振があるときは“足三里(あしさんり)”というツボに普段とは違った異変や反応が現れます。
例えば、触った時に「皮膚がそこだけぶよぶよしている」「押すと痛い」といった反応が現れているのがツボです。
ツボはなぜ期待できるの?
ツボは全身に300ヶ所以上あり、不思議なことにツボがある場所は筋肉が重なりあう場所だったり、神経が集中する場所であることが多いです。
そういう場所はコリができやすかったり、血液やリンパ液の流れが滞りやすかったりします。結果として体の不調のもとになっていることが多いのです。
なのでツボを刺激すると、滞っていたものが巡れるようになり体調の改善が期待できるのです。
ツボの不思議なところ
ツボを探していると体の不調のある部分と全く関係のない部分にツボの反応が出ることがよくあります。
例えば、肩こりのときに肩以外にも手の親指と人差し指の間にある“合谷(ごうこく)”というツボに反応が出ることがあります。
これは神経や骨格によって肩と手が繋がっているから当然と言えば当然なのですが、体をパーツごとに分解してとらえる西洋医学の視点にはない「体を全体としてとらえる」という東洋医学の視点が表れているのです。
生理痛のお悩み
月経が始まると、経血を出すために「プロスタグランジン」というホルモンが分泌されます。
プロスタグランジンには子宮を収縮させる働きがあるため、お腹がギューと締め付けられるような痛みを感じる人が多いです。
他にもプロスタグランジンの作用で腰痛、頭痛、吐き気、むくみ、気分の落ち込み、イライラなどの症状が現れます。
生理痛が重くなる原因
一般的には、生理痛は1~2日ほどで消え、不快な症状は気にならない程度です。しかし人によっては薬を必要としたり、仕事や勉強が手につかないなど日常生活に支障が出るほど症状が重くなるケースがあります。
症状が重くなる人には、いくつかの要因があります。
・月経周期が安定していない
・運動習慣がない
・冷え性
・自律神経の乱れ
・ストレスを抱えている
・生活リズムが不規則
・貧血
・婦人科系の病気がある
いかがでしょうか?
このような要因に心当たりがある人はこれから紹介するツボを押して、生理痛の改善にお役立てください。
婦人科系の病気がある人はツボ押しより病院での治療を優先させてくださいね。
生理痛のお悩みにおススメのツボ
①三陰交(さんいんこう)
(場所:内くるぶしから指4本分上で、骨の際)
生理痛、むくみ、冷え性、更年期障害や安産にも期待でき、女性には最も欠かせないツボです。
痛気持ちしいくらいの強さで30秒くらいじわ~っと押しましょう。ツボが冷えているときはドライヤーや足湯で温めるのもおススメです。
②合谷(ごうこく)
(場所:手の親指と人差し指の骨が交じわったところで人差し指側にあります)
合谷は特に痛みをやわらげるのに期待できるツボです。
生理による腹痛、腰痛、頭痛に効果的です。痛みがつらいときに少し力を入れてぐりぐりと押しましょう。
③太衝(たいしょう)
(場所:足の親指と人差し指の骨の合わせ目から少し指先寄りの脈の拍動を感じるあたり)
生理中のイライラした気分を落ち着かせたり、冷え性などに期待ができます。
押すと痛みが出やすい場所なので皮膚をこするようにして刺激すると良いです。
④関元(かんげん)
(場所:おへその真下から指4本分下にあります)
生理痛、生理不順、冷え性、ストレス、腹痛、腰痛など生理痛には万能のツボです。
呼吸にあわせてゆっくり優しく1~2分間押しましょう。カイロや湯たんぽで温めるのもおススメです。
⑤腎兪(じんゆ)
(場所:ウエストのくびれのラインの高さの背骨から指2本分左右にあります)
冷え性やむくみを改善するツボです。
ホルモンバランスや自律神経を調整するので生理痛だけでなく、普段から腎兪を刺激しておくことをお勧めします。仰向けに寝て、腎兪のあたりにこぶしを挟むと気持ちよく押すことができます。
最後に
今回ご紹介した生理痛のお悩みにおススメのツボ5選は、症状がつらいときに押していただいても改善は期待できるのですが、日頃から体調を整えておくためにも、ツボを刺激することを習慣にすれば生理痛で悩むことが少なくなると思います。
少しでも女性が毎日気持ちよく過ごせるよう応援しています。
執筆者
鳴島 友理
(なるしま ゆり)
【資格】
はり師・きゅう師免許 平成16年厚生労働大臣認定資格取得
大師流小児はりの会 上級課程修了
認定子育てハッピーアドバイザーHAT認定資格取得
【所属】
一般社団法人 日本小児はり学会 所属
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