筋肉のけがを防ぐために!スポーツで戦い続けられる身体をつくる食事術

記事

前回は怪我の中でも特に「骨折予防」など骨の強化に焦点をあてた内容をお伝えしました。


今回は、「筋肉」に関係する怪我の予防についてお伝えします。


みなさまがスポーツをしている時は、普段生活ではしないような動きや激しい量の運動が行われています。


そのため、様々な怪我のリスクが上がりやすい状態です。


そこで、今回のコラムでは筋肉関係の怪我を防ぐために必要な栄養素をいくつかご紹介いたします。


防ぐことのできる怪我を防ぎ大好きなスポーツを全力で楽しみましょう!

捻挫やアキレス腱の損傷予防に意識してほしい栄養素


スポーツをしていると、筋肉関連の怪我を経験したことのある選手は多いのではないでしょうか?


どの怪我でも予防には「バランスよく食べる」ことを大前提としたうえで、特に意識的に摂取をしてほしい栄養素は「ビタミンC」「たんぱく質(コラーゲン)」です。


たんぱく質は既に意識的に摂取している選手が多い傾向があるため、そのような選手の場合は特に意識をする必要はありません。


一方でビタミンCは野菜や果物の摂取量が少なく、特にサプリで摂取していない選手に関しては不足している可能性があるかもしれません。


そのため、怪我の予防効果を更に高めていくためには「ビタミンC」を意識的に摂取していく必要があると言えます。



ビタミンCが豊富に含まれている具体的な食品例は以下の通りです。


【野菜】

※栄養素量は100g当たりで示しています

●菜の花(和種):130㎎

 菜の花(洋種):110㎎

●ピーマン(赤):170㎎

●芽キャベツ:160㎎

●ブロッコリー:140㎎


【果物】

※栄養素量は100g当たりで示しています

●柿:70㎎

●ネーブル:60㎎

●はっさく:40㎎

●いちご:62㎎

●キウイ(緑):71㎎

 キウイ(黄):140㎎


このように、ビタミンCは野菜や果物に豊富に含まれています。


しかし、ビタミンCは水に溶けやすく熱に弱い特徴を持ち、3分間茹でるとビタミンC量は半減すると言われ調理損失が多いことが特徴に挙げられています。


そのため、調理損失が少ない「生の果物」を積極的にとれると良いですね。


また、野菜の外葉、芯部分にも特に多く含まれているため、調理時間をなるべく短くして、上手く摂取しましょう。


ちなみに、旬の野菜も栄養価が豊富です!


そんなところにも注目しながらお買い物ができると良いですね!

怪我を予防するミネラル


ミネラルもどれも重要な栄養素ですが、ここでは「亜鉛」についてお伝えします。


亜鉛は、たんぱく質の合成を行うため日々傷んだ身体の修復に働きます。


怪我予防にはエネルギーを十分に作り出すことも必要です。


また、亜鉛には糖質の代謝を助ける働きもあるため上手く炭水化物を身体の中でエネルギーに変えてくれます。


このように、亜鉛は間接的に怪我予防に働いてくれる重要な栄養素です。


基本的には、普段からバランスよく食べていれば大きく不足する可能性は低いですが、偏食や加工食品に頼りすぎの食事をしていると不足の可能性が上がります。


ちなみに、日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、1日の摂取の推奨量は、18~74歳の男性で11㎎18歳以上の女性で8㎎とされています。


しかし、亜鉛が含まれている食品について詳しく知らない方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。



亜鉛が豊富に含まれている具体的な食品例は以下の通りです。


【動物性食品】

※栄養素量は100g当たりで示しています

●カキ:13.2㎎

●ウナギのかば焼き:2.7㎎

●カニ缶詰:4.7㎎

●牛もも(和牛):4.0㎎

 牛もも(輸入牛):3.8㎎

●鶏もも(成鶏):1.7㎎

 鶏もも(若鶏):1.6㎎

●豚もも:2.0㎎

●豚レバー:6.9㎎ 


【植物性食品】

※栄養素量は100g当たりで示しています

●小麦胚芽:15.9㎎

●タケノコ:1.3㎎

●がんもどき:1.6㎎



このように亜鉛は幅広い食品に含まれ、特に魚介類・肉類・玄米・野菜・海藻類・種実類に豊富です。


缶詰であれば、調理要らずですぐに食べられますね。


また、酢の物等副菜にプラスをしてもおいしく食べられます。


上手く活用して栄養素を補っていきましょう!

バランスのとれた食事を食べることが大前提


これまでの記事の中でも繰り返しになりますが、1つの栄養素をとるだけでは、その栄養素本来の役割は発揮されません。


身体の中で様々な栄養素が手をとりあいチームで働き始めて、それぞれの栄養素が本来の働きをしてくれるのです。


では、どうすればバランスよく栄養素がとれるのでしょうか?


その答えは「主食」「主菜」「副菜」「果物」「乳・乳製品」を揃えることです。

(※アレルギーや身体に合わない食品は食べないでもちろん構いません)


そして、特に主菜や副菜は可能な限りで色々な種類を食べることで様々な種類のビタミン・ミネラルが摂取できます。


今回お伝えした食材をこれまであまりとってこなかった場合は意識的にとりいれてみてください。


色々な食材で様々な料理を家族みんなで楽しんでください。


参考文献:栄養の基本がわかる図解辞典

日本人の食事摂取基準(2020年版)

日本食品標準成分表2020年版(八訂)


執筆者

スポーツ栄養士

広瀬 陽香

(ひろせ はるか)


【セミナー】

  • ・ヤングリーグ

    大阪公立野球部

    九州大学野球部

    ・水泳

    選手や、ジュニア期(中学~高校生)アスリートの保護者の方など


【個人サポート】

  • ・野球

    全日本選手権出場

・バスケ

全国中学校バスケットボール大会優勝校

・陸上

日本インカレ出場選手


個人サポート・セミナーやSNSでの情報発信を通じて、ジュニア期アスリートの『成長』の大切さと”自ら考え、実践できる選手”が1人でも多く増えることをテーマとしてスポーツ栄養士として活動している。




ビタミン・ミネラルの存在を無視していてはうまく身体づくりはできない!


アスリートの食事に不足しやすいビタミン①


Facebook
X
Line

そのお悩み、ここで解決するかも?!
お悩みを相談できる整骨院・接骨院・鍼灸院はこちら

\ 気になる症状をclick! /

気になる症状をクリックしてお悩みを相談できる
整骨院・接骨院・鍼灸院を探せます

お悩み別カテゴリ