【Jr.アスリート必見②】アスリートの夜が遅い日の食事工夫~おすすめの食事~
前回は忙しいジュニアアスリート、その保護者の方々のために夕食時間が遅い場合に避けたい食事をお伝えしました。
何を避けると良いのかについてはご理解いただけたかと思います。
今回は、避けるべきポイントをおさえながらアスリートのパフォーマンスをあげるために夕食時間が遅い場合の「おすすめの食事」についてお伝えします。
夕食時間が遅い場合の食事工夫
まず初めに、前回の記事で夕食時間が遅い場合の食事工夫として、
①調理に油を多く使った食事
②油の多い肉の部位を使った食事
③お腹いっぱいまで食事を食べる
これらを避けることがポイントとお伝えしました。
しかし、アスリートである以上、消化時間は考慮しながらも栄養素が十分に摂取できる食事でなければなりません。
そこで、夕食時間が遅い場合でもパフォーマンスアップに効果的なポイントについてもお伝えします。
①糖質は十分に摂取する
②タンパク質・ビタミン・ミネラルを十分に摂取
③食事量を確保するために分食を活用
上記3つのポイントを意識した食事をすることもアスリートには大切になってきます。
糖質は消化が早く明日への活力
糖質は1番のエネルギー源であり、糖質源になる食品は、「主食類(ごはん・麺類・パン類等)」が主です。
練習や試合が終わった後や翌日に練習や試合がある際は、十分にエネルギーの補給を行わなければならないため夕食時間が遅くても必ず摂取したいですね。
夕食時間が遅いことの問題点は消化時間が短いということでしたが、糖質は3大栄養素の中で最も消化がはやいとされています。
口腔内から消化が始まるため、しっかりとよく噛むことを意識しましょう!
短い消化時間で必要なエネルギーを補給したいときには、糖質を積極的に摂取していきたいですね。
おかずも十分にとりパフォーマンスアップ
糖質だけではパフォーマンスアップはできません。
必ず、ビタミン・ミネラルが必要となります。
また、筋肉を使っているため、筋肉の修復を行うタンパク質の摂取も必須です。
これらの栄養素を摂取できる食品は「主菜類(魚・肉・豆・豆製品・卵)」や「副菜類(野菜・キノコ・海藻類)」です。
調理時や食材選択時に注意をしてほしいことは、前回の記事でお伝えした「油・脂質」を意識的に減らすことです。
例えば、メイン料理の揚げ物や炒め物を、豚汁やけんちん汁に変えて汁物で「主菜・副菜」を摂取したり具沢山の雑炊にしたりして、1品に「主食・主菜・副菜」を入れる等もおすすめです。
1品にすることで食べやすくもなりますし、調理に油を使用しないため夕食時間が遅く消化時間が短くともなるべく影響を与えずに栄養素を摂取することができます。
また、火を十分に通すような「ゆでる・煮る」などの調理は消化を助けてくれるためそのような点からも汁物や雑炊はおすすめです。
その他にも、果物や乳・乳製品は調理が不必要なため、手軽に糖質・ビタミン・ミネラルを摂取できます。
これらの料理や食材をうまく活用して必要な栄養素を十分に摂取していきたいですね。
分けて食べることで食事量を確保する
消化に悪影響を与えないようにするために、お腹いっぱい食べることは避けなければなりません。
ですが、身体を大きくしたいアスリートは量も必要です。
そこで「分食」を行い食べる回数を増やしてみるのはいかがでしょうか?
例えば、練習前に普段夕食で食べている主食量の5~6割を食べてしまい、帰宅後の夕食では残りの4~5割の主食を食べることで1度の主食量を減らしてみるのも1つです。
また、塾などの習い事で夕食時間が遅くなってしまうが、調理が間に合わない場合に塾前に『主食5割』と『主菜4~5割』を食べ(白ご飯+焼き鳥の缶詰や卵等)、帰宅後に『主食残り』と『主菜残り+副菜』を摂取できる具沢山の汁物を食べるといったような分け方も1つです。
遅い時間の夕食量をなるべく減らすために食事を分けるという考え方を持っていると選手も少し楽かも知れませんね。
遅い時間の食事も怖くない
日々忙しいジュニアアスリートは、その時々に応じた食事をすることが求められます。
しかし、遅い時間の食事工夫のポイントを少し抑えておくことができれば、どのような環境でも、自分のパフォーマンスをしっかりと引き出すことができるでしょう。
もうこれで、練習や試合で夕食時間が遅い日でも心配いりませんね。
ジュニアアスリートを支えている保護者の方々は、ぜひ参考にしてみてください。
執筆者
広瀬 陽香
(ひろせ はるか)
【セミナー】
ヤングリーグ
大阪公立野球部
九州大学野球部
・水泳
選手や、ジュニア期(中学~高校生)アスリートの保護者の方など
【個人サポート】
野球
全日本選手権出場
・バスケ
全国中学校バスケットボール大会優勝校
・陸上
日本インカレ出場選手
個人サポート・セミナーやSNSでの情報発信を通じて、ジュニア期アスリートの『成長』の大切さと”自ら考え、実践できる選手”が1人でも多く増えることをテーマとしてスポーツ栄養士として活動している。