【増量時のポイント①】やってはいけない食事方法と増量するコツ

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前回のコラムで「増量前に理解しておくべきこと」を読んだ方は次に実際の増量に関する食事をみていきましょう。

今回は増量の食事をする上で「やってはいけないこと」をお伝えします。

偏りのある食事では筋肉はつかない

筋肉量を増やすことによる増量がパフォーマンスを上げる増量です。

『ファストフードばかり食べる』『白米ばかり食べる』などの偏りのある食事では、脂肪量を増やす増量はできても筋肉を増やしパフォーマンスアップを狙う増量はできません。

ファストフードでカロリーをあげるのは間違い


ファストフードはエネルギー(カロリー)で言えば高いですが、多く含まれている栄養素は「脂質」や「糖質」です。


特に脂質は、適切量であれば身体を大きくするためのエネルギー確保や生命の維持のために必要ですが、多くの場合普段の食事で不足するものではありません。

むしろ、過剰になりやすい栄養素です。


増量のために多く食べてしまうと「脂質過剰」になり脂肪量が増加します。

脂質が多い食事でお腹いっぱいになると、ご飯の量が少なくなり「糖質源」が不足してしまいます。

糖質が不足すると疲労が上手く回復できないということにもつながります。

また、脂質は糖質やたんぱく質に比べ消化に時間がかかります。

夕食で脂質の多い食事をすると、うまく消化できず朝食が食べれないこともあります。

そうすると、結局1日の摂取カロリーが少なくなってしまうので本末転倒になる可能性もあります。


ファストフードは食べてはいけないものではありませんが、増量のために利用しないように気をつけましょう!

増量だから「ご飯をとにかく増やす」は間違い


増量時の手軽な方法として、面倒な調理工程もない「ご飯を増やす」ことが多く挙げられます。


ご飯に多く含まれる「糖質」は運動量の多いアスリートに非常に大切です。

そして、食事量が少ない選手の場合、糖質は不足しやすい栄養素でもあります。

これだけ重要な栄養素ですが、こればかりを増やす食事では「偏り」ができます。


筋肉をつくる1番の材料がタンパク質です。たんぱく質は「主菜」である肉・魚・卵・豆・豆製品や「乳・乳製品」である牛乳・ヨーグルト・チーズ等に多く含まれます。


そして、タンパク質を筋肉にするためにはビタミンやミネラルのサポートが必須です。

たんぱく質を筋肉に変換するには「副菜」である野菜・キノコ類・海藻類(もずく、めかぶ、ワカメ、ひじき)や果物が揃わなければなりません。


増量には、カロリーが少なく、増量に関係がなさそうに思われがちな野菜・キノコ類・海藻類も必要なのです。

また、糖質をとるほど「ビタミンB1」の必要量が上がります。


ビタミンB1は糖質をエネルギーに変えるために必須であり、不足すると「疲労」の原因になる可能性があります。

(ビタミンB群を多く含む食品や、摂取の工夫は過去の記事を読んでみてください!)


そのため、ご飯量を増やす一方で他の食事内容がそのままだとパフォーマンスを上げる増量はできません。

間違った方向への努力は無駄になってしまう


「身体を強くしたい!」「当たり負けしない身体にしたい!」と思い増量をしようと頑張る選手はたくさんいます。

しかし、間違った知識で増量をしてしまうと、せっかくの努力もむなしい結果に終わってしまいます。


そうならないために正しい知識、自分に合った方法を身につけて日々を積み重ねていきましょう!


頑張りたい選手・保護者のために発信を続けています。

行動を変え、なりたい自分になれることを応援しています。


次回は、実際の増量方法について具体的にお話していきます。


執筆者

スポーツ栄養士

広瀬 陽香

(ひろせ はるか)


【セミナー】

  • ・ヤングリーグ

    大阪公立野球部

    九州大学野球部

    ・水泳

    選手や、ジュニア期(中学~高校生)アスリートの保護者の方など


【個人サポート】

  • ・野球

    全日本選手権出場

・バスケ

全国中学校バスケットボール大会優勝校

・陸上

日本インカレ出場選手


個人サポート・セミナーやSNSでの情報発信を通じて、ジュニア期アスリートの『成長』の大切さと”自ら考え、実践できる選手”が1人でも多く増えることをテーマとしてスポーツ栄養士として活動している。




絶対に理解しておいてほしい“ただ体重を増やすだけではだめ”


アスリートの食事に不足しやすいビタミン①


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