ただ体重を増やすだけではダメ!アスリートが目指すべき健康的な体づくりとは
競技の特性上、体が大きいほうが有利なものもありますね。
そのため、体重を増やしたい選手が非常に多く、『体重を増やすためには何を食べると良いですか?』とよく聞かれます。
しかし、ただ増やせば良いというわけではありません。
今回は、体重増加する前に知っておいてほしいことをお伝えします。
『パフォーマンスを上げるために体重を増やしたのに、前の方が良かった』とならないように必ず内容を把握してから増量に挑みましょう!
"目的"をはっきりさせる
◯kgになりたいだけでなく、それは「なぜなのか」目的をはっきりさせましょう。
体重増加が目的になってはいけません。あくまでパフォーマンスを上げる手段の一つです。
『〇〇のような選手になりたいから体重を増やす』等
体重増加に取り組む前にしっかり考えましょう。
"どの部分"の体重が増えているのかをみる
増量をするときに、『体重』しか見ていない選手が多くいます。
これでは"どの部分"の体重が増えているのかその中身はわかりません。
体重の数字だけを見ていると脂肪が筋肉以上に大きく増えていることもあります。
元々脂肪が少ない選手は脂肪を増やすことも大切ですが、そうでない選手の場合は脂肪がおもりになってしまいます。
これが体重が増えたのに「動きに俊敏さがなくなった」「身体が重く感じる」という体感につながります。
必ず『体脂肪率』や『体脂肪量』も体重同様に経過を見るようにしましょう。
計測するときの注意点は脱水状態(お風呂上がりや練習終わり等)を避け、なるべく同じ服装とタイミングで測り続けることです。
脱水状態だと水分が通常より少ない状態となり、体重が少なく表示されるため避けるようにしましょう。
急激に体重を増やさない
特別な理由がある以外は基本的に急速な増量はおすすめしません。
なぜなら筋肉は短期間では、増えないからです。
急いで体重を増やした場合、増えている体重の多くは体脂肪量のことが多いです。
増量時期であっても、1ヶ月に1kg多くて1ヶ月2kgを限度と考え無理なく増やしていきましょう。
増量にはトレーニングが必須
食事だけで筋肉を増やすことはできません。
いくら材料があっても、それに見合うトレーニングの負荷量がなければ筋肉への刺激にならないからです。
トレーニングに関してトレーナーがいる場合は詳しくどのようなメニューが良いのか聞きましょう。
そして、1年間のスケジュールの中で特にウエイトに力を入れる時期に適切な内容で食事を強化することでパフォーマンスをあげる増量が実現できます。
体重増加を狙うなら睡眠を十分に
身体をつくる上で忘れていけないことは『睡眠』を十分にとることです。
人は寝ている間に身体を回復させ、身体をつくってくれています。
夜遅くまでYouTubeをみるなど、ダラダラと過ごしていませんか?
いくらトレーニングと食事が十分にできていたとしても、ここで手を抜くと求めている理想の身体にはなれません。
一流のアスリートは睡眠も重視しています。
睡眠時間だけでなく睡眠の質も意識するために
●夜遅くまで携帯を触らない
●お風呂に浸かる
●自分の落ち着く部屋のあかりにしておく 等
睡眠が十分にとれるように環境を自ら整えるようにしてみると良いと思います。
アスリートにおける身体づくりとは、目的ではなく手段です。
『どんな選手になりたいのか』はっきりさせてから取り組むことを
大切にして、取り組んでください!
執筆者
広瀬 陽香
(ひろせ はるか)
【セミナー】
・ヤングリーグ
大阪公立野球部
九州大学野球部
・水泳
選手や、ジュニア期(中学~高校生)アスリートの保護者の方など
【個人サポート】
・野球
全日本選手権出場
・バスケ
全国中学校バスケットボール大会優勝校
・陸上
日本インカレ出場選手
個人サポート・セミナーやSNSでの情報発信を通じて、ジュニア期アスリートの『成長』の大切さと”自ら考え、実践できる選手”が1人でも多く増えることをテーマとしてスポーツ栄養士として活動している。