筋肉をつけるにはプロテイン!?アスリートにプロテインは必要か

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アスリートの中で、最も身近なサプリメントは

「プロテインパウダー」(以下プロテイン)ではないでしょうか?


ところで、アスリートの皆様はサプリメントについて正しく理解したうえで摂取できていますか?


実は、身近に摂取できるサプリメントにはメリットだけでなくデメリットもあるのです。


そこで今回のコラムでは、サプリメントの中でもプロテインについてお伝えします。


まだ飲んでいない選手も、既に飲んでいる選手も十分に理解したうえで摂取できるように学びましょう!

筋肉を増やしたい時に使うサプリメント

まず初めに、プロテインの効果・効能について簡単に説明していきます。


そもそもアスリートの中では、筋肥大期(=筋肉を形成する細胞が増加・成長する期間)に、プロテインやアミノ酸で効率的に栄養補給を行い筋肉量を増やす選手が多いです。


普段の食事で十分な「エネルギー補給」や欠食なく食べることができていて、微量栄養素も適切な量摂取できている場合は、適切なタイミングでプロテインやアミノ酸のサプリメントを摂取することにより筋肥大をよりスムーズに実現してくれます。


またトレーニング後は分解が優位な状態になっているため、ここでタンパク質を取り入れることで超回復(=トレーニング後の休息している間に筋肉の総量が増加して元の状態よりも強くなる現象)もサポートしてくれます。

プロテインのメリットとデメリットを理解する

さて、ここからはプロテインを取り入れるメリット・デメリットについて説明していきます。

プロテインを取り入れるメリット

プロテインを取り入れるメリットは大きく2つです。


1つ目は、「食事に比べ消化・吸収がはやい」ことです。


プロテインを取り入れることで、トレーニング後など身体が欲しいタイミングで、筋肉作りの材料となるタンパク質が筋組織に途切れず供給されます。


2つ目は、「タンパク質を摂取する手軽さ」です。


商品にもよりますが、1回分でタンパク質が約20gとれるものが殆どです。(ジュニアプロテインは除く)


タンパク質20gは、食事だと概ね魚や肉100g(1人前)です。(種類や部位によっても異なります) 


これを多いと感じるか少ないと感じるかは人次第ですが、食欲が湧かない場合には重宝しますね。

プロテインを取り入れるデメリット

プロテインを取り入れるデメリットも大きく2つです。


1つ目は、「食事と違い安全性を100%保証はできない」ということです。


アンチドーピング認証マークの有無を判断基準に選ぶこともあるかと思います。


そのマークは確かに1つの基準ですが、どの製品もすべてのロットで認証試験を行っているわけではありません。


マークがついている商品に禁止物質が混ざっていることはあってはいけないことですが、100%安全を保障するものではありません。


人工物である限りこのリスクが生まれることは認識しておきましょう。


2つ目は、「手軽さゆえの過剰摂取の可能性がある」ことです。


液体で簡単に摂取できてしまうため、とりすぎていることに気が付きにくいです。


日頃からタンパク質を意識的に摂取している場合、プロテインを1日に何度も摂取してしまうと過剰摂取になり、腸内環境に悪影響(便状況の悪化・おならが臭い等)を及ぼすこともあります。


このように、物事にはメリットとデメリットの両方が存在しているため、利用するアスリートは両方知ったうえで利用をしましょう!


また、今の体格、運動量に見合った摂取ができているのかどうかは専門家にみてもらうことが適切です。

睡眠前のプロテインの摂取は良い?


選手の中には、筋肥大期の寝る前にプロテインを飲んでいる場合があります。


睡眠中は「絶食期間」にあたるため筋肉の分解が進みます。


そして、ある研究では、睡眠前のタンパク質摂取が筋肥大に有効である可能性を示唆したものもありました。


夜にレジスタンス運動(=筋肉に負荷をかける動きを繰り返す運動)を行い、その後食事で主食+主菜を必要量食べて3~4時間後、寝る30分前にプロテインでタンパク質を27.5g摂取した場合に血中アミノ酸濃度が上昇し筋タンパク質の合成を高めたという結果でした。


しかし、しっかり食事時間があいていることと、レジスタンス運動後、食事により適切量摂取できていることが大切です。

タンパク質の過剰摂取による身体への影響


現時点では、タンパク質を過剰に摂取することで腎機能、肝機能とタンパク質を代謝する臓器で障害マーカーがでた研究はでていません。


しかし、体重当たり1日3gの高タンパク質摂取をしているマラソン選手等の長時間運動後には腎障害マーカーが上昇しており、持久選手の高タンパク摂取の影響は未解明です。


このことから、肝臓や腎臓の機能は一般もアスリートも同じである状況においてあまりにも高タンパク質な食事は臓器に負担をかけていることに違いありません。


そして、過剰摂取をしていると腸内環境も変わってくるので、注視しておくべきです。


友達や先輩が飲んでいるから「なんとなく飲む」のではなく、自分にとって必要かどうかきちんと判断し、どのようなメリットやデメリットがあるのかを十分に理解しておくようにしましょう。


執筆者

スポーツ栄養士

広瀬 陽香

(ひろせ はるか)


【セミナー】

  • ・ヤングリーグ

    大阪公立野球部

    九州大学野球部

    ・水泳

    選手や、ジュニア期(中学~高校生)アスリートの保護者の方など


【個人サポート】

  • ・野球

    全日本選手権出場

・バスケ

全国中学校バスケットボール大会優勝校

・陸上

日本インカレ出場選手


個人サポート・セミナーやSNSでの情報発信を通じて、ジュニア期アスリートの『成長』の大切さと”自ら考え、実践できる選手”が1人でも多く増えることをテーマとしてスポーツ栄養士として活動している。




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