【コロナ禍でのスポーツ指導】子どもの運動機能に対する影響は?
コロナ禍での子どもの運動機能に対する影響
コロナ禍で学校や市の施設が使えなくなることで運動の機会はより減少していると思います。
私の道場も市の施設であるため、緊急事態宣言や蔓延防止期間中は稽古ができないこともありました。
そのため、子どもたちには自主的に運動やトレーニングを続けるように促しています。
しかし、意識の高い子どもは自主練習を続けることができるのですが、まだ子どもであるため自主的に運動やトレーニングを続けることが難しい子どもいるのが現状です。
そういった意味では、コロナ禍で自主的に運動ができる子とそうでない子の間では、運動機能の差が広がってしまったと思います。そこは、大人である私たちが、換気ができた環境などで運動機会を創出してあげることが大切だと思います。
コロナ禍の子どものモチベーション維持について
私の道場では、コロナ禍で出場予定だった柔道の全国大会が中止になるといった出来事がありました。
その際には子どもは大きなショックを感じていたように思えます。
このときに重要なことは、子どものモチベーションを完全に切らさないことだと考えています。
子どもは一度モチベーションがなくなってしまいますと、そこから再度モチベーションを向上させることに時間がかかると感じています。
現時点で全国大会に出場できるレベルの力を持っていたとしても、3年後にも全国大会に出場できるレベルの力を維持しておくためには、現時点から将来の目標に向けた準備を進めておくことが重要であるため、柔道に対するモチベーションを維持し続けなくてはなりません。
そのため、子どもたちには次のステージに向けた新しい目標を設定するように話をしました。
例えば、小学生であれば中学生、中学生であれば高校生での目標を設定といった具合です。
そして、その目標を達成するためには、今から準備をしていくことが重要であることを伝えました。
その結果、コロナ禍でも子どもたちが継続的に稽古や練習に取り組んだことで、今年の全国大会の出場につながったと思っています。
ケガの予防について
柔道はケガが多い競技で、首の怪我などは後遺症といった大きなケガにつながりやすいです。
私も膝の怪我に苦しめられながら柔道を行っていた経験もあることから、準備体操には力を入れて取り組んでいます。
そして、子どもたちにも準備体操の意味や必要性を説明して、準備体操から真剣に取り組んでもらうようにしています。
また、子どもだけに準備体操の重要性を伝えるのではなく、親御様にも準備体操の重要性を伝えるようにしています。
そうすることで、稽古が始まる前の準備体操の時間に間に合うように、子どもを道場に送り届けてもらえています。
子どもたちに準備体操の重要性が中々伝わらないこともありますが、ケガをして最も辛い思いをするのはケガをした子どもたちです。準備体操の重要性は根気強く伝えていきたいです。
スポーツを通じた子どもの育成
試合での勝利も大切ですが、目標に向けて努力するという過程は、たとえ結果が出なかったとしても人生の大きな糧になると考えています。
また、何かに打ち込むというのは、集中力を高めることにもつながります。
目標に向けて努力する大切さや集中力の向上を柔道を通じて育成していければと思います。
執筆者
◆牧野先生のプロフィールお名前:牧野 貴仁 院長
施術院名:まきの整骨院
略歴:
岡山県笠岡市出身。2005年より、まきの整骨院の2代目院長として院を引き継いで経営をされている。まきの整骨院は1975年に岡山県笠岡市に開院し、創業42年で延べ14,000人以上の方々が来院されている施術院である(2017年4月時点)。
小学生の頃から柔道を行っており、小・中・高校生時代に全国大会で優勝し、日本一を達成。現在は整骨院を営みながら、柔道場「笠岡彰善館」の館長も務められ、小中高生に日々柔道の稽古を行っている。
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