女性アスリートに不足しがちな栄養素
女性アスリートに不足しがちな栄養素
女性アスリートの食事の基本は、適正なエネルギー摂取と食事バランスです。
それを基に今回は特に女性アスリートに不足しがちな栄養素をお伝えします。
偏りなくとっているつもりでも実は不足していることもあります。
紹介する栄養素を意識的に食事からとるようにしてみましょう。
不足しがちな栄養素は4つ
女性アスリートに不足しがちな栄養素には、炭水化物・鉄・カルシウム・ビタミンDが挙げられます。
《炭水化物》
昨今の糖質制限ダイエットの影響もあり「炭水化物=太る」というイメージを強くもっている選手もいます。
太りたくないという理由で炭水化物を食べずにいるとエネルギー不足になりパフォーマンスを落したり、成長期であれば成長の阻害をしてしまう場合があります。エネルギー不足が続くことでやがて健康に悪影響を及ぼす可能性もあります。
1日3食きちんと炭水化物を摂取するとともに、中学生以上の場合には運動前後におにぎり等で炭水化物を補いましょう。
《鉄》
鉄は、スポーツをしていない一般の方でも不足傾向のある栄養素です。
アスリートのように激しい運動を行う場合は、大量の汗により鉄の喪失量が増加します。更に筋肉をつくるために鉄が必要とされるため筋量の増加に伴って鉄の需要も高まります。
鉄は血液中で酸素や栄養素を運ぶヘモグロビンの材料です。そのため、不足すると筋肉に酸素がいき渡りにくくなり、だるさや疲労感が出たり、持久力が低下していきます。
特に女性アスリートでは月経があるため更に鉄の損失が多くなり、より不足しやすいとされています。月経中は特に鉄を含む食品をとっていきましょう。太りたくないからと食事量を減らすと、鉄の摂取量も落ちてしまうかもしれません。
鉄が豊富な、牛の赤身肉・貝類・煮干し・砂肝・納豆・高野豆腐・切り干し大根・ほうれん草などがおすすめです。
《カルシウム》
カルシウムも鉄と同様に、一般の方でも不足傾向のある栄養素です。
骨の材料になるため、骨づくりには欠かせません。不足することで骨粗鬆症のリスクを引き起こします。
また、骨の健康を維持する骨量が最も増えるのは思春期前半から中期にかけてであり、20歳頃に最大に達します。そのため20歳頃までに骨に必要な栄養素を十分に摂る必要があります。
15-74歳では、女性は650㎎ですが、骨量が最も増加する時期にあたる12-14歳では一生のうちで最もカルシウムの推奨量が上がり、女性で800㎎とされています。
しかし、女性アスリートの1日のカルシウム摂取量の平均は500~600㎎という報告もあり、一般の人向けの推奨量に満たないのが現状です。
特に新体操やバレエなどの審美系のスポーツやマラソンや陸上の長距離種目などの低体重や痩せ体型が要求されるスポーツにおいてまだ身体の土台が十分にできていない子どもでは注意が必要です。
成長期には一生のうちで最もカルシウムの必要な量が増えます。
その時に食事制限をしてしまうと、不足の可能性は上がります。
アスリートとしてのパフォーマンスも大切ですが、それ以前に健康も重視していきたいものです。
カルシウムが豊富な、牛乳・チーズ・ヨーグルトなどの乳製品や魚の缶詰・豆腐・ひじき・小松菜を日々の食事にしっかりと入れることがおすすめです。
《ビタミンD》
ビタミンDは、カルシウムと一緒にとることで、体内での吸収率が高まります。
ビタミンDが含まれる食品は限定的なのが特徴です。そのため、摂取量が十分か不足しているかは二極化すると考えます。
多くは魚類に含まれ、魚類と比較して少量ではありますが卵やきくらげ等キノコ類にも含まれます。
魚類の中では特に、鮭・めかじき・いわし(缶詰)・ぶり・さんま・かれいに豊富に含まれています。
日々の食事の中に、魚を意識的に取り入れられると良いですね。
サプリメントの安易な摂取には注意

なるべくカロリーを摂取せずに必要な栄養素を摂取したい場合や、手軽に栄養素を摂取したい場合にサプリメントはとても便利ではあります。しかし、必要以上に栄養素を摂取してしまうと身体に悪影響を与える場合があります。
パッケージにある1日の目安量以上は摂取しないことや、医師・管理栄養士等専門家に相談をしてみましょう。
参考:2020年版 日本人の食事摂取基準
執筆者
【セミナー】
日本少年野球連盟、東京都軟式野球連盟
ヤング・ボーイズチーム、大阪公立野球部、九州大学野球部
J-STARプロジェクト JHAエリートアカデミー
(公益社団法人日本ホッケー協会が実施する育成プログラム)
【個人サポート】
野球:ボーイズ・シニア・ヤング・部活動
バスケ:全国中学校バスケットボール大会優勝校
サッカー:高校新人戦兵庫県大会優勝
スターティングメンバー
陸上:日本インカレ出場選手
フィギュアスケート:ジュニアオリンピック出場選手
ホッケー:オリンピック出場選手
個人サポート・セミナーやSNSでの情報発信を通じ、ジュニア期アスリートの『成長』の大切さと”自ら考え、実践できる選手”が1人でも多く増えることをテーマとしてスポーツ栄養士として活動している。




