【産後の体重管理】維持する目安はどれくらいなのか

2025/12/12

産後に体重管理で悩んだとき、どれくらいに維持するのが目安なのか？という質問をよくいただきます。

今回のコラムでは、理想とする体重とポイントについてお話します。

妊娠すれば体重は増える

妊娠すれば、誰しも体重は増えます。

その内訳として、赤ちゃんが約3〜4キロ、胎盤と羊水が約1〜1.5キロ、それに加えて水分量と脂質量の変化があり、赤ちゃん・胎盤・羊水の重さで約4キロは増えやすいと言われています。それを差し引いた、残りの体重をどう減量していくのかが問題になってきます。

妊娠前の体重を目指す方が多いのですが、授乳中は血液や水分、脂肪などが体に蓄えられていくため、出産直前には妊娠前と比べて、2キロ前後増えるといわれています。

出産後、順調に体重が戻る人の場合、およそ3～4か月の間に自然と体重が4〜5キロ落ちて、妊娠前の体重+ 2キロ以内に落ち着くことが多いと言われています。

しかし実際には、半年ほど経っても妊娠前+5キロ以上のままで、体重が減らないと悩んでいる人は少なくありません。

または妊娠前+10キロなど、更に体重が増えてしまい、そのまま落ちなくなってしまったという人もいます。

そういったケースは、元々スリムな体形を維持できていた人も例外ではありません。

妊娠前は少々体重が増えてたとしても、食事管理や運動を行うことで体形を維持できていた人でも、産後太りから抜け出せなくなってしまうことがあるのです。

そのため、出産後に食事制限をしてみたり、自ら筋トレやジョギングをしても、思うように体重が落ちていかないことで、継続がままならないことも…。

出産後の女性は、授乳や子育てのために相当なエネルギーが必要になるので、妊娠前より多少脂肪がついていても健康上は問題ありません。ただ、できることなら出産後も妊娠前と変わらない、自分らしいボディラインを維持したいと思う女性は少なくないはずです。

どのくらいの体重を目指せばいいの？

私は『妊娠前+2キロ』を推奨しています。

これなら、授乳や育児に必要なエネルギーを体に蓄えつつ、見た目にはほぼ以前と変わらない体形を維持することが期待できます。決して無理な目標ではないので、目安として約3ヶ月かけて、少しずつ体重を落としていきましょう。

妊娠中は運動量が減り、筋肉量も減る傾向にあります。

お腹が大きくなることで体幹の動きも制限されるため、産後は意図的に体を動かしておかないと、筋肉量が減少のままです。

食事はもちろん、普段の「活動量」を増やすことを意識してみることが大切です。

ちょっとしたストレッチやエクササイズでも、体の活動量は増えます。

体重管理でおすすめしたいこと

基本的には、3ヶ月から6ヶ月かけて元に戻すことが理想です。

もしこれ以上時間がかかっている場合は、筋肉量が極端に減っていたり、カロリーオーバー、食生活の乱れの可能性があります。育児をしながら、ご自身の食事管理をするのはとても大変なことだと思うのですが、今後の健康の為にも大切なことになってきます。

まずは、ご自身の食事をスマホで写真に撮って記録していくなど、口に入ったものを記録するだけでもカロリーを認識して、体重管理のキッカケにもなります。

また、授乳中の場合は、水分補給が重要になってきます。水の量が少ないとむくみやすくなるなど、体に出やすくなるので、1日2リットルを目安にこまめな水分補給をしていただくことが理想です。お水を飲むタイミングがなかなか掴めない方は、食事の前後に200ミリリットルずつのお水を飲むことをお勧めしています。