働き盛りのあなたに伝えたい! ドライアイがつらいと感じたら試してほしい3つのセルフケア
毎日忙しく働くあなたは自分の体を労わっていますか?
日々の生活でパソコンやスマートフォンなどによる目の使い過ぎや加齢などでドライアイになっているかもしれません。
もしもドライアイで悩んでいるなら、このコラムを読んでドライアイについての知識を増やして、できることから自分のケアをしていきましょう。
特に40代以降は体の老化を感じ始める頃です。
無理な頑張りを続けるよりも、自分の身体を大切にして体調ケアを続けながら、長く良い状態を保てるように身体との付き合い方を見直してみましょう。
そのままにしないで!ドライアイの不快感

ドライアイは多くの方が経験したことがあるような身近な目の不調です。
特に深刻に悩むことがない人も大勢いると思います。
しかし、ドライアイが悪化してしまうと、視力低下や角膜感染症、花粉症の悪化など目の病気に繋がってしまう恐れがあります。
また、目の不調は日常的な不快感をもたらすだけでなく、眉間のシワ、頭痛や肩こり、めまいの誘発にも関係することがあります。
そうなる前にドライアイの原因を知り、自分でできるセルフケア方法を覚えておきましょう。
ドライアイのときは身体が弱っているサイン
身体に不調が起きたときに、どうしてその不調が起きたのかを考えたり、生活を振り返ったりすることは治癒への第一歩です。
まずはドライアイがなぜ起きたかを東洋医学の視点で説明します。
当てはまることがないか生活を振り返ってみてください。
東洋医学で“目”というのは「肝」と深い繋がりがあると考えています。
「肝」というのは現代医学の“肝臓”とは別のものを指していて、東洋医学で「肝」とは、身体を巡る「気・血・水」をすみずみまで運ぶ機能や血液の貯蔵・解毒、感情のコントロールといった身体の機能のことを指しています。
両者が経絡で繋がっていて影響し合うため、”肝の働きが悪くなれば目が不調を起こす”と考えるのです。
また、その反対に目の不調は肝を傷めることもあります。
目に関係する肝の不調には大きく2つのタイプがあります。
1つ目は、肝が貯蔵する血が不足して十分な栄養を供給できない「虚」のタイプ。

この場合は目のかすみ・痛み・疲れ、まぶしさ、まぶたがピクピク痙攣する症状が現れます。
血が不足する原因には、過労や睡眠不足でエネルギーを使い過ぎている場合や、生理やお産・手術などで血を失った場合、栄養補給が十分でない場合があげられます。
「虚」タイプだとドライアイ以外にも、お肌の血色が悪く青白い・爪がもろい・筋肉がつりやすい・生理不順・不安感や焦燥感が強いなどの症状も現れます。
2つ目は、肝の気を巡らせる機能が低下し、気が停滞している「実」のタイプ。

この場合は目の奥が痛い、こめかみのあたりが痛い、目が充血するなどの症状が現れます。
気が停滞する原因には、ストレスを抱えている、緊張している状態が続いている、イライラしやすく怒りっぽい精神状態の場合、運動不足が続いている場合などがあげられます。
「実」タイプだと頭痛、お腹が張って苦しい、喉がつまったような感じがする、生理痛、足がつる、イライラするなどの症状も現れます。
ドライアイにおススメのセルフケア3つ
ドライアイになる人は身体が弱っていたり、強い緊張感が続いていたりするので、セルフケアで大事になるポイントは

・リラックスすること
・気の巡りを良くすること
・食生活を見直すこと
になります。
そこで、ドライアイを改善するためにおススメのセルフケア3つを紹介します。
どれも簡単なのでぜひやってみてくださいね。
1.ドライアイにおススメのツボ押し
2.ドライアイにおススメの蒸しタオル
3.ドライアイにおススメの食材
1.ドライアイにおススメのツボ押し
目の周りのツボを刺激することで血流が改善され、ドライアイの改善が期待できます。
ツボ押しは気長に続けることが大事です。
食後や寝る前に押す習慣を作るようにしてみてください。

*糸竹空(しちくくう)
眉毛を眉尻の方へたどっていき、骨の外側にあるくぼみ。親指をあてて左右同時にまぶたを上方へ20秒程押し上げる。
*晴明(せいめい)
目頭の少し上で鼻の骨の間にあるくぼみ。親指と人差し指でつまむようにして20秒程押す。
*太陽(たいよう)
目尻と眉尻を結ぶ線の中央の外側のくぼみ、こめかみの中央。親指をあてて左右同時に優しく20秒程押し込む
*承泣(しょうきゅう)
正面を向いたときに黒目の真下にある骨の際にあるちいさなくぼみ。中指で軽く20秒程タッピング。痛みを感じないように軽い力で行うようにしてください。
2.ドライアイにおススメのホットタオル

目の周りの筋肉を温めることで血流を改善し、疲労感の軽減や機能改善が期待できます。
ホットタオルの温もりはとても気持ちがいいので、リラックスするのにも効果的です。
ご家庭で取り組みやすいホットタオルのやり方を紹介します。
[ホットタオルの作り方]

◆用意するもの:フェイスタオル 2本、お湯 100cc
◆作り方:フェイスタオル1本を、目を覆うことができる大きさに畳んで、お湯100ccをかけます。
それを残りのフェイスタオルで包んで目の上に置きます。約15分間温かさが持続するので目を十分に温めることができます。
◆注意点:ホットタオルを顔に載せるときは熱すぎないか温度を確認してから置くようにして下さい。やけどにはくれぐれもご注意ください。
3.ドライアイにおススメの食材

ドライアイには血の不足を補ってくれる食材がおススメです。ドライフルーツや缶詰や乾物で常備しておけば便利です。
・赤みの強い肉:豚肉・牛肉・レバー・カツオ・マグロ・鮭・ツナ缶・鰹節 など
・色の濃い野菜:ほうれん草・小松菜・ニンジン・トマト・ナス など
・色の濃い果物:ブルーベリー・プルーン・ナツメ・クコの実 など
・黒色の食材:黒豆・黒ゴマ・ひじき・海苔 など
・香りのよい食材:ねぎ・生姜・レモン・ゆず など
さいごに
東洋医学は長い歴史の中でうまれた「生きる知恵」の結晶のようなものです。
身体が不調になった理由を知り、身体を大切にしながら生きていけるように、ご紹介したセルフケアを生活に取り入れていってみてくださいね。
執筆者
鳴島 ゆり
(なるしま ゆり)
【資格】
はり師・きゅう師免許 平成16年厚生労働大臣認定資格取得
大師流小児はりの会 上級課程修了
認定子育てハッピーアドバイザーHAT認定資格取得
【所属】
一般社団法人 日本小児はり学会 所属

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