「うつる?」と言えば・・・「笑顔」もうつります!

昨今、「うつる」と言えば、新型コロナウイルスを皆さんはイメージされるでしょう。
しかし、「うつる」のは病気だけではありません。
なにかというと「笑顔」そうなんです。笑顔も、次から次へと人から人へ「うつって」行くのです。
心理学では、他者の感情的な表情を見ることで、本人も同じ表情になることを情動伝染と言います。
研究の紹介
ここで、ある研究をご紹介いたします。
実験協者らに笑顔の人の写真を見せて、「“しかめっ面”をして下さい」と頼みます。
すると、彼らの大半が笑顔になっていったのです。
また、集団の中で、一人に笑顔を作るように前もってお願いし、実際に笑顔を作ると、周囲の人の表情がみるみるほぐれ始め笑顔が現れたのです。
これが「笑顔の伝染」です。このように、他者の笑顔が次々と伝わっていったのです。
数々の研究で、漫才や落語などを視聴して笑うと、免疫力が向上したり、リラックスできたりなどの効果が知られています。
また、作り笑顔でも、ほぼ同様の効果があると言われています。
このことから考えると、笑顔がどんどん伝染して広まることで、笑顔の効果を広がっていくことが考えられます。
ここで、あることを思い出しました。2019年、ゴルフの渋野日向子選手。全英女子オープンで優勝!
この成績もスゴイですが、ここで注目されたのが、彼女の笑顔。魅力満点!
この笑顔が、周りのギャラリーも笑顔にし、 魅力的な渋野選手自身だけではなく、渋野選手の笑顔を見た人たちも笑顔になり、さまざまな良い効果を受けていると思われます。笑顔の恵みの伝染ですね。
少し補足いたしますと、以前、私はある調査を行いました。
大学生の皆さんに、「男性、女性のどんなしぐさや言動にグッとくるか?(魅力を感じるか)」、逆に「うぇ~とくるか(嫌気を感じるか)」を尋ねました。
その結果、男性から女性を見て、女性から男性を見て、最も多かった「グッとくる」点は、どちらも同じでした。
皆さん、何だと思いますか?
それは男女ともに「笑顔」でした!
ある研究では、笑顔の人は他者から印象がより良く、能力がより高く、より親切に見られました。
笑顔に魅力を感じて惹きつけられ、相手により良い印象を与えると言えます。
一方、「うぇ~とくるか(嫌気を感じるか)」という仕草や言動、皆さん気になりますよね。
最も多かった点は何だと思いますか?それは、男女とも「食事中にくちゃむちゃと音を立てて食べる」ことでした。
こちらは日頃から気をつけていただきたいですね。
それでは、自分自身も笑顔へ、そして周りにも伝染させていき笑顔を増やしていきましょう。
執筆者
川福医療福祉大学 医療福祉学部 臨床心理学科 教授
博士(心理学)
認定心理士
保野 孝弘
(ほの たかひろ)
川崎医療福祉大学では、心理学、睡眠学などを教えている。「わかりやすく」、「楽しい」講義を心掛けている。
また、地域貢献として、小中学校・高等学校、公民館に出向いて、「眠りの習慣と健康」について、子どもさんや保護者、ご高齢の方にお話ししている。


「もうちょっとだけ」の寝不足で、気づかないうちに・・

第1印象について