子供のサポーターとして親の心構えとは?

記事

大人は親として、先生として、監督・コーチとして、近所の人として、いろんな立場で子供と関わっていると思います。そんな皆さんに質問です。周りの子供たちをどんな目で見ていますか?


「うちの子は運動神経がないから、、」

「あの子はおとなしい子だから、、」

「あの子は良い子だ」などなど


これは大人が子供の一面を見て、色眼鏡(自分の経験から子供たちを判断した思い込み)で見ています。ですので、その思い込みのイメージと違う場面に遭遇すると「良い子だったのに~」とか「あんな大人しい子が、、、」とギャップを感じます。


学校での子供、家での子供、遊んでいる時の子供、場面によっていろんな一面を持っています。その全てがその子なのです。もっと子供を多面的に見なければいけません。


例えば、親は家での面しか見ていないため、学校での子供の様子を聞くと「えーうちの子が?」と思うこともあるのではないでしょうか?つまり子供のことは知ってるようで知らないことの方が多いです。


一面だけで子供を判断すると、子どもが将来こんな仕事をしたいと言った時、「それは無理よ」や「それは向いていないよ」と思っていしまいます。
子供の可能性を引き出すには、その子のいろんな面を知ってあげましょう。


信じる?信れられない?


例えば、我が子が「将来メジャーリーガーになりたい」と言ったとき、それを信じられますか?またはその子がメジャーリーガーになると分かりますか?


イチロー選手が子供の頃メジャーリーガーになると宣言した時、周りからは「そんなの無理だよ」と言われていたと言います。でも現実は誰もが知っている偉大なメジャーリーガーになりました。


生まれてきて何も知らない子供に物事を教えていくのは周りの大人です。子供はその経験をもとに大きくなり成長していきます。成長とともに自分自身の価値観を作り上げていきます。大人も今の自分がなぜこうなったのかを考えると、必ず過去の経験を思い出すと思います。


可能性とは「できるかもしれない」という意味です。子供にはなんでもなれる可能性があるのです。


脳の仕組みとタイミング


人の頭は右脳と左脳の両脳を使って物事を考えています。子供のころは右脳を優位に使っています。右脳はイメージ脳とも言います。ですので見たままを感じたまま発言します。これが思春期(12歳前後)に脳梁というもので左脳と繋がってきます。左脳は分析脳とも言います。右脳でイメージしたものを左脳で理論立てていきます。ですので小学校高学年くらいになると屁理屈が増えてくるのはそのためです。


子供が屁理屈を言い出したらちゃんと脳が正しく成長している証拠です。そう考えると10歳くらいまでの子に理屈を説明をしてもあまり効果がありません。逆にそれ以降になると少しずつ理屈も教えてあげなければいけません。子供に物事を教えていくにはタイミングがあるのです。


小学校時代、中学校時代、高校時代は接し方が変わるタイミングでもあります。もちろん個人差もあります。そこはしっかりと子供たちを見ていかないといけません。


子供は成長することが仕事。大人は子供を見ることが仕事です。


【各時期の特徴】

小学校

小学生は夢を見る時期です。それを応援してあげましょう。小学生はまだ社会を知りません。憧れやイメージだけで判断しています。なのでどんなことを口にしてもいいのです。


この時期は「夢(目標)を持つ」ということを練習しているのです。もし、この時期に否定ばかりしていると大きくなった時に夢を持てない人間となってしまいます。ですので子供にいろいろなことを経験させて、その夢を大人も一緒に見ていきましょう。


中学校

中学生は夢や目標を持った時、それを達成するためにはどんな努力をしなければいけないのかを教えてあげる時期です。その夢や目標のためにこれだけの勉強や練習が必要であることを教えてあげます。それを教えることで子供はどうするか判断します。その決断を大人は応援してあげましょう。また、この時期は体が急激に成長するため様々な感覚がとても不安定になります。同時に心も不安定です。その不安定が反抗期として現れます。なので思いを素直に言えない時期でもあります。しっかりと子供の声を聴いてあげましょう。


高校

高校生は半分大人になり現実も知っていきます。中学まで描いていた夢や目標を今一度考え直す時期です。基本的には自分で考え決断しますが、やはりまだ大人になっていないため大人のアドバイスは必要です。

完全に本人に任せる(放任)のではなく、見守ってあげて時に相談に乗ってあげましょう。


ここで間違っていけないのは夢や目標を達成しなければいけない、というわけではありません。過程と結果は違います。頑張ったからといって必ずしも夢を叶えられるものではありません。その時の環境、状況、はたまた運にもよります。大事なことは夢や目標(ゴール)を決めて頑張る(過程)ことです。そうすることでどんな困難なことがあっても挫けない人間に成長します。夢や目標は小さいものでも構いません。「明日は早く起きて学校の準備をする」でもいいです。それができたら子供には、自分で宣言したことを実行して達成できたという成功体験になります。人は成功体験で成長します。できたことは認めてあげて、間違ったことは教えてあげましょう。


【子供のサポーター】


子供たちは無限の可能性をもって日々成長しています。周りの大人たちはそれを見守りながらそして信じて応援してあげましょう。人は応援すると頑張れます。大人も子供も同じです。我が子や周りの子がどんな大人になるか楽しみにしていてください。



執筆者


合同会社HATTORI project 代表社員
リハビリ&トレーニング C-power 代表
理学療法士
JATI・ATI
JHBA認定アドバンスメンタルトレーナー

保健体育教員免許

服部 融法

(はっとり ゆうほう)



【著書】

一瞬で心が変わる!

=良いも悪いも思い込みは現実になる=

著者 服部融法(C-power代表)

     林原慧未子(ホリステックブレイン学院校長)


  • 海外での柔道指導、高校保健体育科の教諭、病院でのリハビリ科勤務

    さまざまな分野の経歴を持つ異色のトレーナー

    現在は不調がある方や高齢者からスポーツ選手まで幅広くリハビリトレーニングを

    行っている。



  • スポーツ障害の考え方


    【健康情報】旅行を最大限楽しむために part1




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