【健康情報】日常的な虫刺されはセルフケアで簡単対処!
もうすぐ4月!日中は暖かく感じる日も多くなり、アウトドアを楽しむ機会も増える季節になりますね。しかし、それに伴い虫の活動も活発になってきます。
虫刺されなどのかゆみや炎症は掻くとさらに広がってしまうので、症状を早めに抑えることが大切です。かきこわして化膿したりしないよう、早めに対処しましょう。
原因とメカニズム
刺された時のかゆみは、虫の毒成分などに対するアレルギー反応のひとつによるものです。虫の毒成分が抗原となって体の抗体と反応し、肥満細胞からヒスタミンなどのかゆみ原因物質が放出されて、かゆみや炎症を引き起こします。
このような症状は個人差が大きいものですが、一般的にアレルギー体質の人は症状が強く出るといわれています。
対処方法
虫に刺されたら、まずは流水で洗うなどして清潔にし、薬でかゆみや炎症を抑えましょう。特にお子様の場合は、患部をかきこわして「とびひ」になる場合もあるので注意してください。
日常的な虫刺されは、セルフケアで対処できます。かゆみ止めや抗炎症成分が配合された薬でケアしましょう。患部を冷やすと、ある程度かゆみや腫れを抑えられることもあります。
ただし、次のような場合には医療機関を受診しましょう。
気分が悪くなったり、吐き気・血圧低下・呼吸困難がみられる場合
腫れ、痛み、ほてりが強い場合
毒性の強い虫に刺された場合
など
薬の選び方
基本的には、かゆみを抑える抗ヒスタミン剤と炎症を抑える抗炎症剤(ステロイドと非ステロイドがあります)を使用します。
ステロイド剤は、作用の強さによって5つのランクに分けられます。
一般的には症状の強さ、部位、年齢などによって使い分けます。
顔など皮膚の薄い部分は薬の吸収率が高いため、弱いステロイドもしくは非ステロイドを使用することが多いです。
対策
まずは、ある程度肌を覆う服装を心がけましょう。
虫よけスプレーの使用も対策のひとつです。虫よけは「ディート」や「イカリジン」という成分を使用したものが一般的です。
「ディート」は以前から世界中で使用されている成分で、その濃度により医薬品と医薬部外品に分かれ、12%以上のものは医薬品となります。年齢によって使用できる濃度や回数などに制限があり、生後6ヶ月未満の赤ちゃんには使用できません。
「イカリジン」は、日本では2015年に虫よけ剤として使用が許可された成分です。特有のにおいが少なく、年齢による使用・回数の制限がありません。
忌避できる虫の種類は「ディート」の方が幅広く、「イカリジン」は蚊、ブヨ、アブ、マダニのみです。
虫よけ剤の濃度の違いは、効力の持続時間です。濃度が高くなると忌避効果が強くなるのではなく、持続時間が長くなります。
虫よけ剤の使用上の注意
虫よけ剤は、使用者の年齢や使用状況によって選びましょう。
傷口や日焼けで傷んだ肌への使用は避けましょう。
目に入った場合は、すぐに大量の水またはぬるま湯で洗い流しましょう。
汗などで薬剤が落ちれば効果が弱まるので、こまめに塗りなおしましょう。
虫よけ剤は成分や臭いが揮発することで効果が出るためいちばん外側がよく、夏場に他のものと併用する場合は、塗り薬→日焼け止め→虫よけ剤の順に使うとよいでしょう。
虫刺されは多くの人が経験する皮膚トラブルです。
身近な虫が原因となるため完全に予防するのは難しいことですが、適切な対策とケアで、様々な自然との触れ合いを楽しんで下さいね。
監修:薬剤師 生本 直美
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