成長期に鉄分不足にならないための食事工夫①
成長期に起きやすい鉄分不足ですが、日々の食材選びを変えることで、不足の可能性を下げることができます。
鉄分を適切な量摂取できると、鉄欠乏性貧血から身を守ることもできます。
今回は、鉄分についてお伝えします。
なぜ成長期は鉄分が不足しやすいのか
1日に必要な鉄分の推奨量は、一生のうち、12~14歳で最も上がり、男性で10.0㎎、女性の月経ありで12.0㎎とされています。
成人男性では7.5㎎、成人女性では月経ありで10.5㎎です。体の大きな大人よりも、子どもたちのほうが、多くとる必要があるということです。
それに対して、実際にとれている量を国民栄養調査(R5厚生労働省HP)でみてみると、7~59歳では、どの年齢においても、6.2~7.4㎎の間でした。このことから、実際にとれている鉄分の量は子どもも大人も大差がないにも関わらず、必要な量(推奨量)は成長期の子どもたちが最も多く、実際にとれている量と必要な量の数値に開きができてしまっていることがわかります。
体内での鉄分の働き
鉄分の7割はヘモグロビン(赤血球中にあり肺から取り込んだ酸素を全身に運搬している)の中に存在します。
他には、肝臓、脾臓などの臓器や筋肉に蓄えられ、不足したときに使われるようになっています。
鉄分の摂取が不足することで、鉄欠乏性貧血や、疲労感・頭痛・食欲不振等の症状がでる場合もあります。症状が現れない場合もあるため、血液検査を行うことが望ましいでしょう。
鉄分がとれる食品
鉄分は、動物性食品、植物性食品のどちらからもとることができます。
動物性食品の代表例は、レバー・牛もも赤身肉・豚もも赤身肉・かつお・マグロの赤身・さんま・あさりの缶詰等です。
植物性食品の代表例は、豆腐・納豆・小松菜・ほうれん草・切干大根・枝豆・ブロッコリー・ひじき・わかめ等です。
豆腐や納豆は調理をしなくても食べられる食品なので、普段の食事にすぐ取り入れやすいです。
冷凍品として販売されていることも多い枝豆やブロッコリーはお弁当にも使いやすいですね。鉄サプリに関しては、手軽に鉄分がとれて便利ではありますが、安易に使用せず、まずは専門家へのご相談をおすすめします。
食品による吸収率の違い
鉄分は大きく2種類に分けられます。
植物性食品に多く含まれる鉄分は「非ヘム鉄」、動物性食品に多く含まれる鉄分は「ヘム鉄」と呼ばれています。鉄分は、この種類によって吸収率が異なります。
吸収率が高いのは動物性食品に多く含まれる「ヘム鉄」です。しかし、それでも吸収率は約20-30%とされているので意識的に鉄を含む食品をとる必要がありますね。「非ヘム鉄」だと吸収率は約5-10%です。
だからといって動物性食品ばかりをとることで、たんぱく質や脂質のとりすぎになってしまう場合もあります。鉄の吸収率だけに焦点をあてることで発生するデメリットもあるので偏らないように注意が必要です。
非ヘム鉄でも、たんぱく質やビタミンCと一緒にとることで吸収率が上がります。

植物性の食品で鉄分をとる場合には、かんきつ系やキウイとなど酸味のある果物を料理に加えてみたり、毎食欠かさず肉や魚、卵、豆腐、納豆等たんぱく質源の食品をとるようにしてみるのも良いですね。
執筆者
スポーツ栄養士 広瀬 陽香(ひろせ はるか)
【セミナー】
日本少年野球連盟、東京都軟式野球連盟
ヤング・ボーイズチーム、大阪公立野球部、九州大学野球部
J-STARプロジェクト JHAエリートアカデミー
(公益社団法人日本ホッケー協会が実施する育成プログラム)
【個人サポート】
野球:ボーイズ・シニア・ヤング・部活動
バスケ:全国中学校バスケットボール大会優勝校
サッカー:高校新人戦兵庫県大会優勝スターティングメンバー
陸上:日本インカレ出場選手
フィギュアスケート:ジュニアオリンピック出場選手
ホッケー:オリンピック出場選手
個人サポート・セミナーやSNSでの情報発信を通じて、ジュニア期アスリートの『成長』の大切さと”自ら考え、実践できる選手”が1人でも多く増えることをテーマとしてスポーツ栄養士として活動している。



