マラソン大会後のリカバリーについて
フルマラソンを走り切ったランナーの皆さん!
レース後は達成感に満ち溢れていると思います。
次のレースに向けて早くトレーニングを再開したいと考えてる方もいるでしょう。
その前に、まずはフルマラソンで受けた身体のダメージを回復させることが大切です。
今回のコラムではマラソンレース後のリカバリーについてお話したいと思います。
①レース後3日〜1週間程度は完全休養する

リカバリーとは、簡単に言うと身体の疲労を回復させることです。身体は筋肉だけでなく内臓も含まれます。
フルマラソンによって受ける身体のダメージに個人差はありますが、想像以上に負担がかかっていると思ってください。
レース直後は筋肉に炎症を起こしているので、レース後は3日〜1週間程度は休養期間として
身体を休めることを最優先しましょう。
身体の疲労回復に有効な取り組みとして、十分な睡眠時間の確保や内臓の疲労も考慮した、
栄養バランスの良い食事を摂ってください。
筋肉の基となる5大栄養素(ミネラルやビタミン、糖質、タンパク質、脂質)を意識して摂取することを心がけましょう。
血行を良くする効果が期待できる交代浴なども有効です。
※交代浴とはお湯につかる、水風呂に入る又は冷たいシャワーを浴びるなどを交互に行うこと。
また、フルマラソン後は疲労などから免疫力が低下しているので、体調を崩しやすい状態にあります。
特にレース後数日間は体調管理にも気を配りながら過ごしましょう。
以上のように、レース後3日〜1週間程度は筋肉や内臓の疲労を回復させるために睡眠、食事、十分な休養を
優先して身体を休めることが大切です。
②ストレッチやマッサージのやり過ぎに注意!

前述で紹介した疲労回復させる取り組み以外にも、フルマラソン後のケアとして、ストレッチやマッサージは有効です。
ただし、筋肉痛などの症状が強く出ている時にやりすぎるとかえって筋肉を痛めてしまう危険性があるので注意が必要です。
筋肉痛が強く出ている期間は気になる部位を手のひらで軽くさする程度でも、十分にケアとしては効果があります。
レース後1週間程度はストレッチやマッサージはほどほどに取り組みましょう。
場合によっては、専門のトレーナーの施術を受けるのもケアとしては有効です。
トレーナーに身体の状態や気になる箇所をしっかり伝えることで、適切なケアをしてくれるので上手く活用してきましょう。
③トレーニング再開後は徐々に上げていく

筋肉痛など身体の状態が回復してきたら、少しずつ身体を慣らしながらトレーニングを再開しましょう。
いきなり負荷を上げると怪我や不調の原因となるリスクがあります。
トレーニングの流れとしては、ウォーキングや軽めのジョギングから始め、身体の状態を確かめてください。
トレーニングを再開して気づく身体の感覚もあるかと思います。
決して無理はせず、自分の身体と対話しながら取り組むことが大切です。
ウォーキングとジョギングを交互に取り組むと、負荷をかけ過ぎずトレーニングが可能となるのでオススメです!
目安としてはウォーキングとジョギングの時間をそれぞれ10分〜15分程度から始めると良いでしょう。
徐々に走る時間や距離を延ばし、スピード感覚も慣らしていきましょう。
本格的にトレーニングを開始するまでの期間として1ヶ月くらいが目安です。
まとめ

以上、フルマラソンレース後のリカバリーについてお話しました。いかがでしたか?
十分な休養を取らずにトレーニングを再開すると、以前のような走りができなくなったり、
怪我をしやすくなったりするリスクがあるので、疲労回復期間の過ごし方が大切です。
フルマラソン後のリカバリーを正しく取り組むことで、トレーニング再開後もスムーズに移行できます。
トレーニングを再開したい気持ちを抑えて疲労回復に努めることが、更なる記録更新につながるといっても良いでしょう。
「休養もトレーニングの一環」と捉えて、次のレースに向けた準備期間にしていきたいですね!
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執筆者
服部 融法(はっとり ゆうほう)
合同会社HATTORI project 代表社員
リハビリ&トレーニング C-power 代表
理学療法士
JATI・ATI
JHBA認定アドバンスメンタルトレーナー
保健体育教員免許
海外での柔道指導、高校保健体育科の教諭、病院でのリハビリ科勤務。さまざまな分野の経歴を持つ異色のトレーナー。
現在は不調がある方や高齢者からスポーツ選手まで幅広く
リハビリトレーニングを行っている。



