朝練がある日の朝ごはんのコツ

中高生のアスリートでは技術や体力向上のために、朝練を取り入れているところもあります。
運動前というタイミングでもあるため、本来は十分に食事を摂取する必要がありますが、実際にはギリギリまで眠っていたい等の理由で、朝食を欠食してしまっている選手もいます。今回は、朝練がある日の朝食のポイントをお伝えします。
朝練前に何もとらないと何が起きる
一般的に、1日の中で絶食時間が最も長いとされているのが夕食から翌日の朝食にかけての間です。
そのため、何もとらずに練習を行うと、次の食事が昼食になり12時間以上も空腹のままになってしまいます。
空腹状態が続くと、筋たんぱく質の分解が促され身体づくりにも影響します。増量をしたいアスリートにとっても、非常に大きなマイナスになるでしょう。また、朝食をとらずに運動をした場合、朝食をとったときと比較して長時間の運動パフォーマンスが低下することがわかっています。身体づくりにも、パフォーマンスアップにも朝食をしっかりととることが重要なポイントとなります。
朝練前の朝食はエネルギーを確保する
朝練がある場合でも、いつもと同じ食事量をとれると良いのですが、量を摂れない場合には優先順位をつけて食事ができると良いです。運動前のタイミングになるので、最優先は「エネルギー源」の確保です。
具体的な栄養素でいうと糖質となるため、ご飯・パン・麺類です。ご飯や麺類だけでは食べにくい場合は、味噌汁・牛乳・豆乳・果物ジュース等、水分と一緒にとると食事がすすみやすくなります。
例えば、サンドイッチやロールパン+牛乳や、卵かけご飯+豆乳などはいかがでしょうか。
夏場の場合は朝食が熱中症予防
水分というと、液体の食品を想像しがちですが実は普段口にしている固形の食品からも水分をとることができます。
夏場は、水分がうまくとれていないことで熱中症に繋がる場合があるため、朝食をとることで水分補給ができ熱中症予防となります。
朝練後にも食事をとる
朝練前の食事がいつもの食事量の半分ほどしかとれていない場合には、
エネルギー量や栄養素量が不十分になってしまいます。
普段の朝食を朝練前と後の2回に分けてとりきるイメージでとることがおすすめです。
朝練後は、朝練でつかったエネルギーを補うために糖質をとりましょう。
そして、筋肉をつかった後なのでたんぱく質や、
朝練前におかずがとれずビタミンやミネラルが不足している場合には一緒に補えると理想的です。
例えば、おにぎり+飲むヨーグルトや、バナナ+牛乳などはいかがでしょうか。
衛生面的に、サラダや果物を持っていくことが難しい場合には、
100%の果物ジュースや野菜ジュースもうまく活用してみてください。
朝練の日は2回に分けて朝食をとる
朝練がある日は、朝練前と朝練後の2回で必要な量やバランスをとりきることを意識することがポイントです。
また、時間がない・食欲が出ない場合には優先順位をつけ、すぐにエネルギーになる糖質を優先的にとり、
そのあとに足りない分を補うようなとり方をおすすめします。
火を使用するような調理の要らない牛乳・乳製品や肉加工品(ハムやウィンナー)、
果物や野菜100%ジュース、惣菜パンやできあいのおかずをうまく活用してみましょう。
執筆者
広瀬 陽香
(ひろせ はるか)
【セミナー】
ヤングリーグ
大阪公立野球部
九州大学野球部
・水泳
選手や、ジュニア期(中学~高校生)アスリートの保護者の方など
【個人サポート】
野球
全日本選手権出場
・バスケ
全国中学校バスケットボール大会優勝校
・陸上
日本インカレ出場選手
個人サポート・セミナーやSNSでの情報発信を通じて、ジュニア期アスリートの『成長』の大切さと”自ら考え、実践できる選手”が1人でも多く増えることをテーマとしてスポーツ栄養士として活動している。